北条加蓮「藍子と」高森藍子「灰を被っていた女の子のお話」
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20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:37:21.17 ID:SmxjqBVS0
藍子「……加蓮ちゃんっ。おちついて。がんばって?」

加蓮「……うん」

加蓮「病院の人っ! 病院の人達は……私のこと、どう見てたの? どんな子だって思ってたの?」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:37:50.57 ID:SmxjqBVS0
加蓮「あのっ。けど、これっ、……藍子に! 藍子に言われて、もしかしたらそうかもー? って、ちょっと考えただけだから!」

加蓮「別にっ、ないならないでいいし! っていうかもし仮にあったとしても! 別にアンタも、病院の奴らのことも、病院もぜんぶ! 嫌いだからね。今でも大っ嫌い!」

加蓮「プレゼントを配るのだって、別に引き受けるって決めた訳じゃなくて!」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:38:20.81 ID:SmxjqBVS0
「ありがとう、藍子ちゃん。でもいいの」
「そういう本音を聞くのが、嬉しいから」

加蓮「……。……言ってることぐちゃぐちゃで、ごめん」

以下略 AAS



23:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:38:50.90 ID:SmxjqBVS0
「加蓮ちゃんをどうすればいいのか、どう話しかけたらいいのか。私も含めて、みんなずっと困っていたわ」
「病院に来たばかりの頃の加蓮ちゃん、他の子と比べても、本当に気持ちを表に出さない子だったから――」

藍子「病院に来たばかりの……?」

以下略 AAS



24:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:39:21.17 ID:SmxjqBVS0
「敵対心を持たれることは、不思議でも何でもなかった。私たち、そう思われ慣れてるものね。子供はみーんな、私たちを敵だと思っちゃう」
「ただ、そういう子だって……絶対に、他の何かを持っているの」
「好きなこととか、興味のあることとか」
「でも、入院したばかりの頃の加蓮ちゃんには、そういう物が全くなかったのよ」

以下略 AAS



25:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:39:50.91 ID:SmxjqBVS0
「ただ、……そうね。ごめんなさい」
「私は、加蓮ちゃんとお話するくらいのことはできたけど……他のみんなは、何もなかった頃の加蓮ちゃんのイメージが強すぎて」
「どう話しかければいいのか、どう接したらいいのか全く分かっていなかったの」
「加蓮ちゃんも、私以外にはアイドルの話、ほとんどしていなかったみたいだから……」

以下略 AAS



26:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:40:21.07 ID:SmxjqBVS0
「……上手く接してくれなかった人達のこと、恨んでる?」

加蓮「……別に、恨んで……」

加蓮「……嫌いってだけで、恨んでるかって聞かれたら……」
以下略 AAS



27:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:40:51.14 ID:SmxjqBVS0
藍子「……加蓮ちゃん」

加蓮「……ん?」

藍子「それに、看護師さん」
以下略 AAS



28:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:41:21.27 ID:SmxjqBVS0
「あの子はね……今も入院中。身体も浮き沈みで、一時退院もなかなかできない状態ね」

藍子「そんな……!」
加蓮「っ……」

以下略 AAS



29:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:41:51.45 ID:SmxjqBVS0
「退院して、アイドルになった加蓮ちゃんを見て、多くの人がびっくりした。医者も、看護師も」
「だって、加蓮ちゃんがアイドルに憧れてることすら、知らない人の方が多かったから」
「何も持っていないような、敵対心以外の感情を見せることのなかった女の子が」
「いつの間にか、こんなに煌めいていて……情熱的に歌っている、って」

以下略 AAS



30:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:42:21.53 ID:SmxjqBVS0
藍子「加蓮ちゃん。正直に言っちゃいましょ?」

加蓮「分かってるわよっ。あ、あのね? 怒らないで聞いてほしいんだけど……」

加蓮「さっきも言ったけど、今回の話、まだ受けるか決めてない……っていうか、断ろうって思ってた」
以下略 AAS



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