白雪千夜「足りすぎている」
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53:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:00:50.85 ID:QXbKSZYO0
「しーぶりん! 朝ごはん食べたらランニングしよう、ランニング!」
「やってもいいけど、私は競走なんてしないからね」
「な、何で!? 人はなぜ走るのか、考える脚だからである。
 じゃあしまむーやろうよ! 勝った方が今日一日私をちゃん付けね!」
「うえぇっ!? わ、私は普段からちゃん付けですし、そもそも未央ちゃんが勝つの前提……!」
以下略 AAS



54:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:02:18.06 ID:QXbKSZYO0
「そこまで憂慮すべき事態でもないと考えています」

 この風潮について、何となく申告してはみたが、コイツはどうも楽観視している。

「お前は、メンバー同士の穏やかならぬこの状況が、プロジェクトとして問題ではないと思っているのですか」
以下略 AAS



55:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:04:14.01 ID:QXbKSZYO0
 合宿の始期から当日までの、メンバー各々の予定とレッスン日程がビッシリ示されている。
 それまで他人事のように捉えていたものが、白雪という名前を見ると、ようやく我が事としての実感が湧いてくる。

「白雪さんは、このセットリスト、いかがでしょう」
「経験がないのに、聞かれても答えられるはずがありません」
以下略 AAS



56:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:05:49.56 ID:QXbKSZYO0
「チヨ。一緒にチーム、組みましょう」

「何の、ですか?」
「リレー、ですね?」

以下略 AAS



57:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:08:48.44 ID:QXbKSZYO0
 と思ったものの――。

「はぁ、はぁ……!」

 い、意外と皆、本気でやるもんだな。
以下略 AAS



58:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:10:34.20 ID:QXbKSZYO0
 次は飴食い競争。
 ご丁寧に、小麦粉がたっぷり入った大皿をわざわざ用意するという力の入れようだ。

 これに、顔を埋めろと?

以下略 AAS



59:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:11:37.91 ID:QXbKSZYO0
「きらりさんは、杏さんを抱っこしながら飛んでください」
「随分な言い方だね」

 杏さんはややヘソを曲げているが、私は合理的な提案をしているにすぎない。
 どうせこの人はまともにジャンプをする気など無いに決まっている。
以下略 AAS



60:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:13:18.87 ID:QXbKSZYO0
「何で笑うんですか」
「ごめん。でも、やっぱりそれ、おかしくて」
「好きでこんな顔になっているのではありません」

 そのやり取りを見ていたアーニャさんも、クスクスと笑っている。
以下略 AAS



61:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:14:46.54 ID:QXbKSZYO0
「5…6…7…8、あ、あぁぁ!」
「何やってるにゃー! 李衣菜チャン!」
「そ、そんなこと言われたって!」

 李衣菜さんが脚を引っかけ、みくさんがすかさず責め立てる。
以下略 AAS



62:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:16:26.13 ID:QXbKSZYO0
「……44…! 45…! 46…う、わああああ!」
「ごめんなさい! 私が、今のは私がぁ、うぅぅ…!」
「大丈夫だにぃかな子ちゃん! 何度でもやり直そう?」
「ダー! キラリの言うとおりです」

以下略 AAS



63:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:18:08.98 ID:QXbKSZYO0
「……95…! 96…! 97…! 98…!」

 これもようやく――ようやく、終わる。

「……99…!! ひゃくーーっ!!!」
以下略 AAS



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