50:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:54:02.19 ID:QXbKSZYO0
――――
――夢か。
51:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:55:56.23 ID:QXbKSZYO0
――――。
携帯にセットした二つ目のアラームの音に、起こされる。
いつの間にか、布団に入って眠っていたのか。
52:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:57:05.86 ID:QXbKSZYO0
* * *
「李衣菜チャン! 今日はみくが早起き勝負に勝ったから、一日みくの言うこと聞くにゃ!」
「そんなのズルいよ! 昨日私が早く起きた時はそんなの言わなかったくせに!」
「ちゃんと約束したもん! つべこべ言わずに猫チャンになる!」
53:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:00:50.85 ID:QXbKSZYO0
「しーぶりん! 朝ごはん食べたらランニングしよう、ランニング!」
「やってもいいけど、私は競走なんてしないからね」
「な、何で!? 人はなぜ走るのか、考える脚だからである。
じゃあしまむーやろうよ! 勝った方が今日一日私をちゃん付けね!」
「うえぇっ!? わ、私は普段からちゃん付けですし、そもそも未央ちゃんが勝つの前提……!」
54:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:02:18.06 ID:QXbKSZYO0
「そこまで憂慮すべき事態でもないと考えています」
この風潮について、何となく申告してはみたが、コイツはどうも楽観視している。
「お前は、メンバー同士の穏やかならぬこの状況が、プロジェクトとして問題ではないと思っているのですか」
55:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:04:14.01 ID:QXbKSZYO0
合宿の始期から当日までの、メンバー各々の予定とレッスン日程がビッシリ示されている。
それまで他人事のように捉えていたものが、白雪という名前を見ると、ようやく我が事としての実感が湧いてくる。
「白雪さんは、このセットリスト、いかがでしょう」
「経験がないのに、聞かれても答えられるはずがありません」
56:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:05:49.56 ID:QXbKSZYO0
「チヨ。一緒にチーム、組みましょう」
「何の、ですか?」
「リレー、ですね?」
57:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:08:48.44 ID:QXbKSZYO0
と思ったものの――。
「はぁ、はぁ……!」
い、意外と皆、本気でやるもんだな。
58:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:10:34.20 ID:QXbKSZYO0
次は飴食い競争。
ご丁寧に、小麦粉がたっぷり入った大皿をわざわざ用意するという力の入れようだ。
これに、顔を埋めろと?
59:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:11:37.91 ID:QXbKSZYO0
「きらりさんは、杏さんを抱っこしながら飛んでください」
「随分な言い方だね」
杏さんはややヘソを曲げているが、私は合理的な提案をしているにすぎない。
どうせこの人はまともにジャンプをする気など無いに決まっている。
60:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:13:18.87 ID:QXbKSZYO0
「何で笑うんですか」
「ごめん。でも、やっぱりそれ、おかしくて」
「好きでこんな顔になっているのではありません」
そのやり取りを見ていたアーニャさんも、クスクスと笑っている。
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