白雪千夜「足りすぎている」
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50:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:54:02.19 ID:QXbKSZYO0
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 ――夢か。

 目の前で、あらゆるものが燃えている。

 私の大切だったもの――。


 いつもの夢だ。今さら、驚くべきことでもない。

 荒れ狂う炎を眺めているうち、直に目が覚める。

 私はただ、それを待つだけ。



 ――?

 誰だろう、見知らぬ人影が――炎の奥に立っているのが見える。

 背格好からして、子供。

 俯いて、とても、辛そうに――。


「カナール……」


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