41:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:24:20.40 ID:QXbKSZYO0
お嬢様は首を振った。
「むしろシンデレラプロジェクトの皆には、千夜ちゃんのこと、どんどん誘ってあげてほしいの。
色んなことをしてくれた方が、私も千夜ちゃんから色んなお話を聞けるからね」
42:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:26:20.53 ID:QXbKSZYO0
しかし、予定された日のレッスンは午後の遅い部であり、終わる頃には夜だ。
アーニャさんが言うには、それは夕食を食べた後に行うのだという。
一体、彼女の趣味とは何だろうか?
43:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:39:39.62 ID:QXbKSZYO0
東京でも、こんなに見れるものなんだな。
こうしてマジマジと見るのは、随分と久しぶりな気がする。
「ズヴェズダ……」
44:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:42:24.27 ID:QXbKSZYO0
アーニャさんが指差すものに、私が答える。
彼女が笑う。
アーニャさんから、自分にも聞いてみてほしいと言われ、私が適当な星を指差す。
彼女が誤った回答をし、私がそれを正すと、彼女はキラキラとはしゃいで、また笑う。
45:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:43:51.61 ID:QXbKSZYO0
明確なミスをした訳ではない。
レッスンを終えた後、トレーナーから私達に対し、改善点の指摘があった。
私への指摘の方がアーニャさんのそれよりも多かったため、私はそれを勝敗の判断基準とするよう提案したのだ。
「どうして、と言われても……実力の差としか、言いようがないと思います」
46:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:45:29.41 ID:QXbKSZYO0
「チヨは、笑えます。だって」
アーニャさんは、握った私の手を自身の頬に近づけた。
「アーニャに、ズヴェズダを教えてくれる時のチヨ、笑っていました」
47:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:46:52.67 ID:QXbKSZYO0
なぜあんな事を言ったのだろう――。
自室に戻ってから、椅子の上で一人自問している。
「あ、千夜ちゃんいた。ねぇねぇ千夜ちゃん♪」
48:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:48:24.15 ID:QXbKSZYO0
金色の長い髪をだらんと垂らし、上から覆いかぶさるように、お嬢様のお顔が私の目の前に現れた。
「お、お嬢様……お越しになられていたのですか。申し訳ございません」
「ううん、いいよ。
珍しいね、気ぃ遣いの千夜ちゃんが自分の世界に籠ってボーッとするなんて」
49:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:51:19.65 ID:QXbKSZYO0
てっきり、346プロ所属のアイドル達によるライブイベントの映像かと思っていた。
だが、実際に見てみると、収録されているのは他社のプロダクションが主催するライブのようだ。
お嬢様の話によれば、貸した当人はDVDを間違えた認識は無かったようで、業界研究用ではなく、あくまでプライベート用に持っていたものだという。
筋金入りのアイドル好きなのだろう。
50:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:54:02.19 ID:QXbKSZYO0
――――
――夢か。
51:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:55:56.23 ID:QXbKSZYO0
――――。
携帯にセットした二つ目のアラームの音に、起こされる。
いつの間にか、布団に入って眠っていたのか。
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