白雪千夜「足りすぎている」
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268:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:00:51.42 ID:Hn+oLRjQ0
「……はいっ」

 私は立ち上がり、舞台の方へと向き直った。
 舞台の上では、未央さんとありすさんが即興のMCで何とか場を持たせている。

以下略 AAS



269:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:03:52.26 ID:Hn+oLRjQ0
 中央まで進み、立ち止まると、スポットライトがパッと私を照らす。
 直後に巻き起こる歓声。

 慣れというのは、怖いものだ。
 あれだけ私の心を惑わしたものが、こうして何度も受けているうちに感覚が麻痺してくる。
以下略 AAS



270:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:11:41.45 ID:Hn+oLRjQ0
 曲に入る前のMCは、当初の予定にはなかった。
 私は、何を言っているのだろうな――。

 だが、スルスルと言葉が次から次へ、溢れてくる。

以下略 AAS



271:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:13:15.65 ID:Hn+oLRjQ0


   白雪千夜 【 悠久の旅人 〜Dear boy 】


以下略 AAS



272:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:17:52.96 ID:Hn+oLRjQ0
https://www.youtube.com/watch?v=iK5XqMO_-ew



273:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:22:58.06 ID:Hn+oLRjQ0
 雪が舞い降りるようにゆっくりと、ピアノのイントロが静かに流れ出す。
 見渡す限り、誰も降り立たぬ雪原を踏みしめ、私が私の歩む道を刻みだす。


  時をわたる聖者のように
以下略 AAS



274:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:27:52.79 ID:Hn+oLRjQ0
  Dear boy いつかあなたが目指した世界は
  もう悲しみが消えた 未来でありますように
  祈りはわたしに 喜びをくれた
  まだ届かないけれど truth 信じてて

以下略 AAS



275:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:29:17.30 ID:Hn+oLRjQ0
 そんな――。

 勘弁してくれ。
 皆で――シンデレラプロジェクトだけでなく、プロジェクトクローネの皆とも、アイツや常務、玲音さんも、皆で作り上げたフェスなんだ。
 ここまで来て、私が、こんなつまらないミスで台無しにするというのか?
以下略 AAS



276:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:30:18.88 ID:Hn+oLRjQ0
 ――――ッ!


 ――――。

以下略 AAS



277:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:32:55.75 ID:Hn+oLRjQ0
 その時、ステージの上で起きたことを、私はこの先誰にも言うことは無いだろう。
 お嬢様にも、アーニャにも、凛さんにも――ましてアイツや杏さんになんて。
 いくらあの人達でも、もし言ったら馬鹿にされるに決まってる。

 それでも、確かにあの瞬間、私の身体には翼が生えたのだ。
以下略 AAS



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