そのスープを飲み干して
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21: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/02(木) 13:32:35.38 ID:FHy5Fzra0
「貴方、お店の前で突っ立っているのは、あまりよろしくないわね」

「あ、すいません」

お店から出てきた女性にそう声をかけられて、慌てて店から少し離れる。自分で思ってるより、長くその場にいたのかもしれない。ちゃんと女性に挨拶もできないまま、逃げるようにその場を離れようとした。
以下略 AAS



22: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/02(木) 14:00:02.85 ID:FHy5Fzra0
「貴方、ギルドメンバーよね? 魔法の適性は?」

「火の属性があると言われました」

「……。決めた、ついてきなさい」
以下略 AAS



23: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/04(土) 02:48:27.68 ID:kZaYRnnM0
女性。ヘカルテ・サルバートに連れられ、たどり着いたのはギルド協会内にある訓練場。今は、貸し切りの状態になっている。

「ナシノ。何でもいいわ、その適正があったと言われた火を発現しなさい」

「は、はい」
以下略 AAS



24: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/04(土) 03:36:32.57 ID:kZaYRnnM0
「火は熱い。基本的な認識があると言っても、記憶を失ったことで反射的な認識はあるものなのに…、その火は熱くない。そうね?」

前半は呟くように吐き出し、後半はナシノに再度問いかける。改めてナシノは頷いて答えた。

「発現させるだけなら、誰でも出来る。でも、発現させたものを改変させるのは、才か常識外れか。その意味で貴方はどちらかはまだ不確定な訳だけど」
以下略 AAS



25: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/10(金) 03:55:59.18 ID:1Azkb+300
一息ついて、借りた部屋のベッドに横になる。軋む音とそれなりの肌触りのシーツが、安物であると感じさせる。利用して二日目で、その感触にまだ慣れないが、1人でいられる空間は、今のナシノにとってはありがたかった。

ヘカルテ、彼女の素性は彼女自身から簡単に聞かされた。ギルド協会の臨時教官で、ここへ赴任したばかりとのことだ。それ以外は、何も言う気はなさそうに去っていったので、質問する余地もなく、育てさせろということに対して、彼女はナシノの返答も聞いていない。

あの常に怒っているような目つきで、美人さも相まってそれが鋭い刃物のような視線を感じさせる。髪は耳が出る程度に短く、身長はこの世界で恐らく平均よりやや高いぐらい。服装はローブに杖ではなく、ロングスカートに白いブラウスのようなもので、シンプルな装いだった。
以下略 AAS



26: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/11(土) 03:08:38.39 ID:OGeSaM5j0
魅せられる感覚から抜け出す為に、夕食をとることにした。

雑穀スープを口に運び、明日はどうするか考える。ヘカルテの施しを受けるのは、今のナシノにとって魅力的でも、現実的な問題としてこの場所で生活する必要がある。明日は早めに起きて、出来そうな依頼(クエスト)を早く請け負わないといけない。

「あ、ナシノさん。お疲れ様です」
以下略 AAS



27:名無しNIPPER[sage]
2020/01/11(土) 10:53:27.53 ID:vzQ9/+JfO
盗作者◆Jzh9fG75HA(ちゃおラジの作者)を語るスレ
ex14.vip2ch.com

千夏「ツェストビィエン…?」
ex14.vip2ch.com
以下略 AAS



28: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2020/01/13(月) 21:16:43.66 ID:zGBBg+3o0
「ヘカルテさんですか。新しく赴任された教官の方ですよね。受付の方が話していたのを聞きました」

彼女からヘカルテのことをもう少しだけ詳細を聞くことができた。古くから続く魔法使いの家系の出身で、その力は相当なものがある。ただ、あまり性格はよろしくない。というところは、すでに実体験しているナシノの方がよく知っていて、ギルド協会自体はそのせいで評判自体はよろしくはないのも、理解できた。

実力を持っているのは間違いなく、ある程度のわがままが通せるのは家系だけではなく、その実力も評価されているかららしい、とのことだった。
以下略 AAS



29: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2020/01/13(月) 21:33:55.36 ID:zGBBg+3o0
「…。だとすると、私はナシノさんが羨ましいです」

落ち込んだ様子で話す彼女を、不思議そうにナシノは見る。その視線に気づいた彼女はぽつりと、欲しかったスキルが人を癒すスキルだったものですから、とそれ以上は答えなかった。そこに理由があるとナシノも思った。けれど、それが聞けるほど信頼を得てはいない。

「そうなんだ。癒す力があるかまではわからないけど、でも、うまく使えるようになったら一緒に依頼(クエスト)をまたやろう」
以下略 AAS



30: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/13(月) 21:34:51.51 ID:zGBBg+3o0
訂正

×今日は教えられたというより、見られただけ。実践的なことも何も一つない。
〇今日は教えられたというより、見られただけ。実践的なことは何も一つない。


31: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2020/01/17(金) 20:59:07.58 ID:+Z5t/dwj0
早朝。ナシノは目を覚ました。

眠りに落ちるまで時間がかかった割には、目覚めはそこまで悪くない。早速身支度を済ませて、依頼(クエスト)が張り出されるボードがある集会所へ向かう。

思いのほか、ほかのギルドメンバーの姿はない。依頼(クエスト)も、昨日なかった新しいものが張り出されていた。その中から自分ができそうなものを探していくと、薬草の採取の依頼(クエスト)、それもリーテと一緒にこなした依頼(クエスト)と同じものだった。
以下略 AAS



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