3: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:09:59.27 ID:wEDTEyMZ0
「仮装令嬢……今度のお仕事。寸劇で、桃子たちにヴァンパイアの役をやらせるでしょ?」
「でもね? 桃子ちゃんもわたしも、バンパイアってどんな生き物かよく分からなくって」
4: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:11:20.70 ID:wEDTEyMZ0
「君たちな、自分のやってる事が分かってるか?
こんなやり方しなくたって、練習に付き合って欲しいなら普通に相談してくれれば」
「じゃあ、演技のために首を噛ませてってお願いして、プロデューサーさんは良いよって言ってくれる?」
5: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:12:20.69 ID:wEDTEyMZ0
「ん……、ちょっと届かないや……っと!」
さらには安定性を高める為か、桃子は無防備な俺の腹の上に自らの小さなお尻を乗せて。
スカート生地から伸びる子供らしい丸みのある脚が馬乗りの為左右へ開かれる。
6: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:13:42.03 ID:wEDTEyMZ0
すると桃子は胸飾りを揺らしながら。
「別に桃子が先でも構わないけど、普通、ヴァンパイアって後ろから首を吸わない?」
7: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:14:36.67 ID:wEDTEyMZ0
「……ど、どっちが先でも構わないから、とにかく、早く済ませてくれ!」
とにかく打てる最善手は、彼女たちのやりたいようにやらせる事だと思ったのだ。
8: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:16:22.60 ID:wEDTEyMZ0
「いひゃかったら……ひゅぐにいっへ?」
次にざらざらとした熱が肌膚をなぞる。
9: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:17:42.62 ID:wEDTEyMZ0
「う、ん……。できてる、と思う」
「ほんと?」勢いよく顔を上げたのだろう。
育のちゅぱっとみだりな囀りが、見えない角度から俺の耳に飛び込んで来て。
10: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:18:26.69 ID:wEDTEyMZ0
「ちゅ、…ぷぁっ……。えへへ、プロデューサーさんに噛み痕つけちゃった」
唇を自らの手の甲で擦り、満足気に紡がれた育の声はどこか遠く。
11: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:19:23.30 ID:wEDTEyMZ0
===
「一応聞いておくけど……これでおしまいって事にしてもいいんだぞ?」
しかし、桃子が居住まいを正す間にかけたこの言葉も、
12: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:20:40.39 ID:wEDTEyMZ0
「……ふぅん? 見た目は何だか冴えないわね」
そうして沈黙が破られた時には、彼女は"周防桃子"ではなくなっていて。
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