6: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:13:42.03 ID:wEDTEyMZ0
すると桃子は胸飾りを揺らしながら。
「別に桃子が先でも構わないけど、普通、ヴァンパイアって後ろから首を吸わない?」
「そうかな……。バンパイアって、相手をぎゅってしながら吸うんじゃないの?」
「だったらお兄ちゃんを立たせないといけないけど、それだと踏み台使っても届かないじゃん」
「そうだよ? だからわたし、桃子ちゃんはプロデューサーさんを座らせたんだと思ってた」
そのまま俺を挟んでああだこうだと言い合い始める二人。
正直どっちが先でも構わないが、とにかく桃子が喋る度に俺の上では小さな温もりの塊が擦れ、
育が応えればその都度首筋には温かな吐息が吹きかかり。
……この時の俺は自分の置かれた状況に、
ヤバいと思って引いた血の気が一か所に集まる思いだった。
いくら年端がいかないと言ってみても、
彼女たちは人形なんかじゃない体温を持った"生きとしもの"で。
おまけに外界から隔離された密室、誰の目も届かない三人だけのこんな場所(仮眠室)じゃ、
長時間の密着はつまりどんなミラクルだって起こしそうで。
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