【艦これ】山城「不幸のままに、幸せに」
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70: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:00:01.85 ID:1OeslLNk0

「おおよそ三日後、母艦『しおさい』は苫小牧か室蘭、余裕のあるほうの港に停泊する。お前はそこで下船し、札幌を目指せ。北大付属の病院に空きがある。新千歳まで行けば職も斡旋してくれるそうだ。勿論、艦娘じゃない、綺麗な仕事を」

「ま、待ってください! 待って!
 話が急すぎます! なにがなんだか……まるでわからない! 私には故郷があります! 家族がいます! 鎮首府と、そこのみんなが私を待ってくれているんです!」
以下略 AAS



71: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:00:31.34 ID:1OeslLNk0

「一旦落ち着け。そして落ち着いたまま聞け。
 ……お前の受け入れは拒否された。艦籍は剥奪された。最早お前は無所属の艦娘だ」
 
「うそ」
以下略 AAS



72: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:01:25.08 ID:1OeslLNk0

「この世には失敗が許されない任務というものがあります。失敗はありえないのです。ありえない。わかりますか? もし失敗したのなら、『そもそも任務があったことさえ抹消される』。当然、参加した艦娘は、初めからいなかった」

「だからなに? だから私が? 信じられると思う?」

以下略 AAS



73: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:02:01.41 ID:1OeslLNk0

 息が詰まる。指先が震える。怪我は、だいぶ治ったというのに。

 うそだ。うそに決まっている。
 確かに私の人生は不幸ばかりだった。不幸続きの人生だった。不幸と地続きに道が伸びていた。だけど、それでも、こんな、うそだ、こんなのってうそだ!
以下略 AAS



74: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:02:40.16 ID:1OeslLNk0

「ありえない。プライドの高い上層部が、そんなことを認めるはずがない」

 ただでさえ最近は、深海棲艦という火急を要する存在の登場によって、予算の増加と発言権の強化を得ているというのに。
 わざわざあいつらが既得権益を手放すとは思えなかった。
以下略 AAS



75: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:03:47.40 ID:1OeslLNk0

「いま後藤田提督が仰ったように、提督自身は空軍からの出向です。ポーラとグラーフは同盟国からの協力。大淀は海軍のお目付け役。不知火と大鷹は……生き残りです。他に行くあてもなかったもので。
 山城さん、あなたは新しい土地で暮らすことができます。選択肢があるというのは大事なことです。不知火たちにはありませんでした。どうかお幸せに生きてください」

 幸せに。
以下略 AAS



76: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:04:56.67 ID:1OeslLNk0
――――――――――――
ここまで。

国村健臣は前作の主人公。今作はその2−3年後くらい? 出世街道まっしぐら。


77:名無しNIPPER[sage]
2019/10/03(木) 03:47:01.82 ID:VzT2CTQoo
おー国村さん出てきたか


78:名無しNIPPER[sage]
2019/10/03(木) 08:42:34.45 ID:bBYdjhmnO

国村提督も元気そうで安心した


79: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/07(月) 00:48:43.50 ID:a3VuJV360

 結局私は自らの基地コードを確認することすらできなかった。それは私が彼らの言ったことを殆ど真実であると受け止めているということである。悔しいことに。
 事実は理解とは無関係に存在している。自らに都合よく、甘やかしてくれる「理解」とは正反対に、やつは冷徹で手厳しい。こちらの意志も、希望も、お構いなしだ。

 なんとか嗚咽が零れそうになるのを殺しつつ、「少し考えさせて」と、それだけを言うことができた。不知火が提督を向く。提督は全く不服そうに、「楽に生きるんじゃねぇのか」と漏らす。
以下略 AAS



80: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/07(月) 00:50:09.40 ID:a3VuJV360

 それは私が願っていた人生のはずだ。
 いつか、私の――私たちの人生に分厚くかかった曇天にも穴が空いて、太陽が顔をだし、暖かい光が包みこんでくれる。そうでなければ酷いではないか。そうであってほしい。
 もしこれがそうなのだとしたら、なんて意地悪な神様もいたものだ。考えうる限り不味く調理されたフルコース、その前菜が厭味ったらしくテーブルに置かれている。ナプキン代わりの押し付けがまさとともに。

以下略 AAS



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