74: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:02:40.16 ID:1OeslLNk0
「ありえない。プライドの高い上層部が、そんなことを認めるはずがない」
ただでさえ最近は、深海棲艦という火急を要する存在の登場によって、予算の増加と発言権の強化を得ているというのに。
わざわざあいつらが既得権益を手放すとは思えなかった。
「国村さんのおかげだな」
ため息交じりに吐き出された名前は、私でさえも聞き及びのあるものだった。
「国村? 国村健臣一佐ですか?」
「知っているか?」
愚問だ。潜水艦娘という新たな艦種の設立を初めとし、とかく現場第一主義の、前線に出ている私たちからすれば神様のような存在。
同時にその辣腕によって追い落とされた者も多いらしい、とは風の噂で耳にしたことがある。そうでなければ権威主義の気が強い、旧態依然の上層部とは真っ向に渡り合えないのかもしれないが。
国村一佐であれば、なるほど確かに、CSARの導入を試みようとするのも道理であるような気がした。
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