71: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/03(木) 01:00:31.34 ID:1OeslLNk0
「一旦落ち着け。そして落ち着いたまま聞け。
……お前の受け入れは拒否された。艦籍は剥奪された。最早お前は無所属の艦娘だ」
「うそ」
驚きよりも断定の感情が前に出た。うそだ。そんなことあるはずがない。こいつは嘘を言っている!
「うそよ! うそだわ! 助けてくれたことには感謝するけど、だからといってそんなつまらないことを言う権利はない!」
「不知火」
「はい」
呼ばれて、薄紫色の髪の毛が、視界の端で揺れる。
三つのグラスになみなみの麦茶。それらをお盆の上に乗せ、不知火は遊戯に興じていた先ほどとまるで変わらない顔をしている。
「極秘任務に就かれましたね? そうして、失敗した……。いえ、否定も肯定も必要ありません。裏はとれています。それに、何より、不知火もそうでした」
かたん、ことん、こつん。グラスがベッドに備え付けのテーブルの上へと置かれる。
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