【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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260:名無しNIPPER[sage]
2019/09/01(日) 06:35:35.91 ID:ZaU/ye2DO


……これは背中を押すため、こっひにえっちなことしてこないとな


261:名無しNIPPER[sage]
2019/09/01(日) 21:21:56.33 ID:Gd6k0lW1o
一旦乙
P本人の素性の方も少しずつ明らかになってるね


262: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2019/09/03(火) 01:14:46.15 ID:/BT2JQWN0

  ◆◆◆◆


 どれほど歩いただろう。
以下略 AAS



263: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:16:31.29 ID:/BT2JQWN0

 頬を張り、軽くストレッチをする。
 長く止まっていると余計な考えばかりが浮かぶ。
 弱い気持ちを振り払うためにも、歩き続けるしかなかった。止まらないでいるうちは、少しでも近付いていると思おう。

以下略 AAS



264: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:17:29.66 ID:/BT2JQWN0

「こんばんは、クロさん」
「どうして……ここに」
「あなたの様子を見て欲しいって、総代に頼まれたの。どこかで途方に暮れてないかってね」

以下略 AAS



265: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:18:32.88 ID:/BT2JQWN0

 頭ではわかっている。
 つまるところ彼女は、柊さんの仕向けた最初で最後の罠であり――

 一方で、間違いなく助け舟そのものでもあった。
以下略 AAS



266: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:19:18.13 ID:/BT2JQWN0

 手を取れば、帰れる。いつもの日常に。
 何らおかしなことも起こらない、見たくないものは見ずに済む、自分だけの静かで平坦な人生に――


以下略 AAS



267: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:20:25.23 ID:/BT2JQWN0

「……いいのね?」
「はい。自分で決めたことですから」

 誰に許されなくとも、何に背こうとも。自分自身の弱い心にだって例外じゃない。
以下略 AAS



268: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:21:18.01 ID:/BT2JQWN0

「いえ。……というより……」

 返事は、驚くほどスルッと出た。
 脳裏に思い浮かぶのは、今もきっと盛り上がっているであろう年越しライブの様子だ。
以下略 AAS



269: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:22:48.19 ID:/BT2JQWN0

 父親の進退やアイドル業界の裏事情や、勝つか負けるかなんてこと、本当はどうだって良かった。

 きらきら輝くあの人たちは、一体どこへ行ってしまったんだろう。
 泣いてはいないか。寒くないだろうか。寂しい思いをしてはいないだろうか。
以下略 AAS



270: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/09/03(火) 01:24:13.64 ID:/BT2JQWN0

「……ありがとうございます。気が楽になりました」
「行くのね?」
「はい」

以下略 AAS



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