【ミリマス】馬場このみ『衣手にふる』
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211: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:17:28.19 ID:3DhfCsSR0

「着きましたよ、このみさん。」

彼は、ハンドブレーキをかけながら、助手席に座るこのみに声をかけた。

以下略 AAS



212: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:22:46.44 ID:3DhfCsSR0

二人は、オーディションが行われる会場近くのコインパーキングにいた。
彼が運転席側のドアノブに触れると、電子音と共に鍵が閉まる音がした。
それを確認して、二人は歩き出した。

以下略 AAS



213: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:23:26.15 ID:3DhfCsSR0

二人は車を止めたパーキングから通りへ出た。
そこには背の高いビルがいくつもと並んでいて、通りには車がひっきりなしに走っていた。
そのままこのみが彼についていくと、しばらく通り沿いを歩いたところで、灰色っぽい建物が見えてきた。
その建物こそが、今回の舞台の企画・制作会社の本社の入るビルであり、オーディションの会場なのだ。
以下略 AAS



214: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:24:43.30 ID:3DhfCsSR0

二人が9階で受付を済ませたあと、会場として指定されていた11階にエレベーターで向かった。
このみたちがエレベーターから降りると、ちょうど廊下の方からスーツ姿の男二人が話をしながらこちらに向かってきていた。
一人は50代ごろのやや落ち着いた老練そうな雰囲気のある男で、眼鏡をかけていた。
下顎から頬にかけて伸びる髭は綺麗に整えられていて、男の几帳面さが伺えた。
以下略 AAS



215: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:25:20.21 ID:3DhfCsSR0

今までに面識こそなかったものの、このみはこの二人のことをよく知っている。
二人の名前は、今回の演劇のオーディション資料の中で、何度も見た。
この二人こそが、『鶴』の物語を手掛ける舞台監督と演出家だ。
髭を生やした男は舞台監督として、過去多くの舞台に関わって来た、いわば大ベテランだ。
以下略 AAS



216: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:26:40.55 ID:3DhfCsSR0

演出家の男は、このみ達がオーディション参加者であると舞台監督の男に紹介した。
それに合わせるようにして、このみは自己紹介をした。

「765プロの馬場このみと申します。本日はよろしくお願いいたします。」
以下略 AAS



217: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:27:21.29 ID:3DhfCsSR0

このみのプロデューサーは、交換した名刺をしまってからこのみの方を見た。
このみは、彼越しに控室に貼られた張り紙をじっと見ていた。

「……このみさん、緊張してますか?」
以下略 AAS



218: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:28:25.01 ID:3DhfCsSR0

このみは、控え室の前までやってきた。
扉の前で立ち止まって、深く深呼吸してから扉に手をかけた。
部屋の中には、既に3人の女性がいた。
このみにとって、この部屋に集まった彼女達は、たった一つの役を競い合うライバルになるわけである。
以下略 AAS



219: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:28:54.86 ID:3DhfCsSR0

このみが気づけば、数十分あったはずの待機時間も、既に経ってしまっていたらしかった。
扉をノックする音がして、直後部屋に入って来た女性スタッフが、参加者たちに準備が整った旨を伝えた。
このみは他の参加者たちと一緒に返事をして、手に持っていた台本を鞄の中にしまった。
台本を含め荷物は持ち込めないことになっている。
以下略 AAS



220: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/10(水) 22:49:20.52 ID:yzW+t2Mc0
>>119 >>120の間に抜けがありました。

「行ってしまいました……。」


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