211: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/06(土) 21:17:28.19 ID:3DhfCsSR0
「着きましたよ、このみさん。」
彼は、ハンドブレーキをかけながら、助手席に座るこのみに声をかけた。
「ええ、ありがとう。プロデューサー。」
このみは、シートベルトを外して、持ってきていた小さな鞄を手に取った。
車を下りたこのみは、日差しを遮るように目の上に手を当てた。
雲が恋しくなるほどに空は晴れ晴れとしていた。
普段朝方はあまり調子がでないこのみだが、こうして陽の光の下にいると目の奥まですっと晴れていくような気がして、案外悪くない気分だった。
このみが腕時計を確認すると、針は午前9時ちょうどを指していた。
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