14: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:12:53.10 ID:HvshuUb/0
「これは酷い」
思わず本音がこぼれ落ちた。
私はこの場を収めることを諦めると桃子に視線を戻し言った。
15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:14:37.60 ID:HvshuUb/0
そうして、美也が桃子の手を引く形で私達三人は廊下へ出た。
等間隔で並ぶ窓から見える外の景色は一面夜で塗りたくられ、
扉から漏れ聞こえる声以外には目立つ物音も存在しない。
16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:15:52.07 ID:HvshuUb/0
「じゃあ、二人ともここで待って」
辿り着いた和室には外より濃い闇が詰まっていた。心なしか空気も重たいように思う。
17: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:17:22.03 ID:HvshuUb/0
「で? この部屋で何するって?」
桃子は部屋の中央までやって来た所で深呼吸し、
18: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:19:06.84 ID:HvshuUb/0
ましてそのような流れにならずともだ、
肩をすくめ、溜息をつかれ、呆れた調子で
「はぁ? わけわかんないんだけど。帰る!」
19: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:20:52.60 ID:HvshuUb/0
「今から少し、横になろうと思ってます」
桃子の口がポカンと開いた。
20: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:22:05.56 ID:HvshuUb/0
次いでくるりくるりと頭の位置を直す。
ベストポジションを探しているのだろう。
21: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:23:20.24 ID:HvshuUb/0
===
「それで、これからどうすればいい?」
美也が寝返りを打ってこちらを向いた。
22: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:24:34.46 ID:HvshuUb/0
「ところで、寝る時に使うシーツか何かもあればいいんですが〜……」
「シーツ?」
23: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:25:42.75 ID:HvshuUb/0
「では早速」
私と桃子が見守る中、完成した布団に美也がその身を滑り込ます。
24: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:27:15.86 ID:HvshuUb/0
実を言うと、私の頭には事ここに至り一つの仮説が浮かび始めていた。
果たしてそれが何かと問われれば、私は重々こう答える
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