102: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:02:31.81 ID:xnInN/pyO
映像が早送りされ、ローブ姿の犯人が胸元に古ぼけた本を抱えて書庫から出てくるところでストップされた
曜「あの分厚い本が『忘却の書』ですね?」
花丸祖父「うむ」
103: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:03:24.29 ID:xnInN/pyO
善子「何なのコイツ……強盗殺人と変わらないじゃない!」
千歌「これが……悪鬼」
花丸ちゃんを殴る時も、忘却の呪いを放つ時も、犯人には一切の躊躇いは見られなかった
104: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:05:10.67 ID:xnInN/pyO
花丸祖父「現状は市内全域と海上に検問を張っておる。黒澤家や小原グループの全面協力もあって助かっておる」
梨子「それだけの一大事ってことなんですね?」
花丸祖父「うむ」
105: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:06:41.81 ID:xnInN/pyO
病院を発った私達4人は、近くの喫茶店──ちょうど夢に見た例の場所──へ来ていた
花丸ちゃんが記憶喪失、ルビィちゃんとは未だに連絡が取れない以上、今日の作業は全て中止となってしまった
それ以前に、仲間が何者かに攻撃されたショックが大き過ぎて、とても「何かやろう!」という気力など出るはずがないんだけど
106: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:07:48.81 ID:xnInN/pyO
千歌「うんうん。もし『忘却の書』だけが目当てだとしても、花丸ちゃんからaqoursの一員として頑張ってきた1年を消すなんて絶対しないよ!」
曜「うん、千歌ちゃんの言うとおりだよね」
梨子「神様、お願い。花丸ちゃんを元に戻して……犯人が無事捕まり──」
107: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:08:38.02 ID:xnInN/pyO
梨子「それらが全部なかったことにされるって『今の私』が消えてなくなっちゃう、ってことだから」
千歌「大丈夫だよ」
さっきとは逆に、千歌ちゃんが梨子ちゃんの震える両手をぎゅっと握る
108: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:10:01.47 ID:xnInN/pyO
梨子「とはいえ、こればっかりは神様へ祈るしかないわね」
善子「リトルデーモンでありながら神頼みなんて言語道断よ、リリー! ……って言いたいところだけど」
本物のオカルトを相手にしては、これぐらいしか成す術なしなのが辛かった
109: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:11:04.04 ID:xnInN/pyO
私達4人は淡島神社を目指してバスへと乗り込んだ
最後尾の座席へ並んで座ると、隣り合った梨子ちゃんが話しかけてきた
梨子「ようやく花丸ちゃんと友達になれたのに……そんな矢先に全部お釈迦にされちゃうなんて」
110: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:12:12.39 ID:xnInN/pyO
曜「善子ちゃんやルビィちゃんとは、仲良くなるきっかけがあった。でも花丸ちゃんとは特に何もなかった訳でしょ?」
梨子「うん。でも私の方から歩み寄ろうとしなかった。改めて1年を振り返って後悔したの」
曜「でも梨子ちゃんなりに少しずつ交遊関係を広げていったんだから、別に自分を責める必要はないんじゃないかな?」
111: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:13:18.99 ID:xnInN/pyO
曜「でもやっぱり花丸ちゃんは巡り合わせが悪かっただけで──」
梨子「『自分は機会に恵まれなかった、なんて神様のせいにするのは甘えずら』って」
曜「まあ、一理あるかもね」
112: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 05:14:11.27 ID:xnInN/pyO
梨子「かもね。閉校祭の次の休みに2人でマルサン書店へ行った後、喫茶店で色々おしゃべりしたの」
千歌「ちょっと初耳なんだけど!」
梨子「あの時は私から誘ったじゃない! そしたら『ああ……ごめんなさい。わたしはちょっと用事があるの』って」
245Res/218.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20