522:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:51:06.22 ID:7Hi8D/RJ0
源氏「ハッ、やっぱ最後の最後まで後ろのは飾りか? まァいい。俺もコイツの仕事を引き受けた身だ。意地でもそいつらごとぶった斬らせてもらうぜ」
愛栗子「案ずるな荒くれの。紺の命がいよいよとなれば嫌でもわらわが相手をしてやろう。泣きわめいてもしらぬがの」
源氏「ハハッ、そいつぁ楽しみだ」
523:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:52:13.33 ID:7Hi8D/RJ0
源氏「葉助流武飛威剣術免許皆伝! 光源氏ィ゛!」
紺之介「都流護衛剣術当主。 剣豪、梅雨離紺之介」
乱怒攻流「相変わらず剣豪ってよく分かんないけどやっちゃえこんのすけぇぇ!!!!」
524:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:53:00.75 ID:7Hi8D/RJ0
石床を駆り風を切り砂利を蹴り彼らは衝突す。
ぶつかり合う鋼、間には魂と魂の火花が散る。初撃から激戦であったが先に押し勝ったのはやはり源氏。鬼神のごとき重撃は児子炉の怨恨を乗せてか更にその威力を増している。
紺之介「くっ……」
525:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:54:05.07 ID:7Hi8D/RJ0
乱怒攻流「ちょっ、もう押されてるじゃないあいつ」
口元に縦笛をあてがう乱怒攻流を愛栗子が止めた。
愛栗子「まあそう焦るでない。勝負はこれからじゃ」
526:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:54:43.95 ID:7Hi8D/RJ0
だが客観的にして彼らの優劣ははっきりとしたものであった。
源氏は戦いを愉しむ反面でもうはや決着は近しかと憂う。
その感情が虚無的笑みとして彼の表情にあらわれかけたときだった。
527:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:55:50.68 ID:7Hi8D/RJ0
瞬間突如として紺之介が素早く刀身をずらして源氏の右側へと回り込んだ。
源氏「お」
寸手まで力んでいた腕からとは考え難い流れるような動き。
528:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:56:31.98 ID:7Hi8D/RJ0
源氏の左腕に渾身の一撃が刻まれる……そして決着。
誰もが、斬られる間際源氏すらその結末を幻視した時だった。
紺之介「何ッ!?」
529:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:57:25.87 ID:7Hi8D/RJ0
不自然な動きの反動でよろけた源氏は一先ず紺之介と距離をとりまた彼と向き合って両手で柄を握り直す。
そうして体勢を立て直すといつものようにほくそ笑んだ。
源氏「はッ……! 今のは危なかったぜ。ひりつかせてくれるじゃねェか……だがすまねぇな。どうやら邪魔が入っちまったみてぇだ」
530:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:58:15.40 ID:7Hi8D/RJ0
先ほどの一撃で全てを断ち切るつもりでいた紺之介に冷や汗が走る。
紺之介(馬鹿な……児子炉はあの姿になっても尚まだ自分の意志で動いているというのか)
紺之介の戦慄を他所に源氏は続けざまに喋る。
531:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 00:59:14.31 ID:7Hi8D/RJ0
無論源氏の言っている意味が分からぬわけではないが彼にとって金時計とはいわば奥の手。
ここでその存在を明確にしてしまうというのはこちらの奇襲性を失いつつ児子炉の奇襲に備えなければならないということ。
つまりは劣勢必至である。
532:名無しNIPPER[saga]
2020/02/24(月) 01:01:17.30 ID:7Hi8D/RJ0
源氏「なァ」
追求する源氏の声に対し力強く柄を握りて無理矢理仕切り直しに持ち込もうとする紺之介。
だがそのとき意外にも外野から横槍が投げ入れられた。
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