481: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:44:00.46 ID:Xg6j+0MOO
〜
提督「そうだったのか...」
482: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:45:23.12 ID:Xg6j+0MOO
提督「なぁ、山城。君は自分のやっている事が逃げだとは思わないか?」
山城「逃げ、ね...」
提督「だってそうだろう。山城の分析では、これは君が彼女の近くに居すぎてしまった事が原因の一つという」
483: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:47:07.79 ID:Xg6j+0MOO
山城「...そんなこと、私だって分かってるわ」
そう返した山城に、提督は一瞥して申し訳なさそうな顔をした。
提督「...何もできなかった私に言われたくはないよな」
484: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:49:01.70 ID:Xg6j+0MOO
提督「それでもな...この、まるで君達の悲劇をなぞるような作戦要綱が届いた時、閃いたんだ」
提督は顔を上げた。
依然として、彼から自信はまるで感じられない。
485: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:50:13.46 ID:Xg6j+0MOO
彼の考えを理解した山城にそれ以上の説明は必要なかった。
提督「それでも、試す価値はある」
提督「君の言う通り、最終的には本人が何とかするしかないんだから」
486: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:51:35.96 ID:Xg6j+0MOO
提督「さっきはあのように言ったが...本当に最初から君に委ねるつもりだった」
山城「(そういえば決断してもらうために秘書艦に呼んだみたいな事言ってたわね)」
提督「大本営からの通達も基本的には“推奨”であって、この通りの作戦を組む義務は無い。現場が状況に応じて合理的な別案を作成・報告しても、間違いなく許可される」
487: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:52:38.16 ID:Xg6j+0MOO
提督「しかしあくまで山城の判断に従った編成にする。君が反対と言ったなら、西村艦隊はバラバラにして編成に入れる」
提督「もちろんリスクがあるそれ以外の艦についても考慮する。まぁ、それでも君のおかげでだいぶ編成に苦労はしなくなったがな」
山城「...それは何よりね」
488: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:53:30.94 ID:Xg6j+0MOO
山城「提督は...客観的に見てこの作戦が上手くいくと思うかしら」
ふと山城は尋ねる。
提督は想定外の質問をされ少し戸惑った様子だが、すぐに答えた。
489: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:57:04.01 ID:Xg6j+0MOO
提督「空母がろくに足りてなかったレイテとは全く違う。今回はミッドウェー組が健在だ」
提督「同時突入だって...今度は指揮体系が一つにまとまっている。私達が普段通りの連携を発揮して部隊の歩調を合わせられれば、必ず上手くいくさ」
提督「少なくとも...一部隊が単独突入をして集中砲火で壊滅するなんて事は...絶対にさせない」
490: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:58:04.54 ID:Xg6j+0MOO
・・・彼の提案は正しい。
それは自分でもいつかは必要と感じていたことでさえある。
それでも、どうしても不安が先行してしまうのだった。
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