483: ◆eZLHgmSox6/X[saga]
2019/04/07(日) 13:47:07.79 ID:Xg6j+0MOO
山城「...そんなこと、私だって分かってるわ」
そう返した山城に、提督は一瞥して申し訳なさそうな顔をした。
提督「...何もできなかった私に言われたくはないよな」
提督「しかも、山城の言動の理由には早くから薄々気付いていたのに...結局は君の孤独な奮闘に頼ってしまってたんだ」
彼の視線は、自信なく虚ろなものだった。
山城「さっきも言ったけど、むしろそれで良かったのよ」
山城「...怪我した傷が痛む事だけが問題じゃないわ」
山城「ややこしくしているのは...怪我をしてしまう自分を責めている事だもの...」
山城「看護をしてやることが、余計に繊細さに染み込む毒となってしまう......どうしようもなく、不幸だわ」
そう言って山城は提督の自責の念を和らげようとしてやった。
その例えは決して取り繕ったフォローではなく、山城が感じ続けた無力感の表れであった。
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