長富蓮実「ザ・ラストガール」
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16:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:25:06.73 ID:wXX+fiS7o
 
30分後、母が交番にやって来ました。
怒ったような、悲しんだような、喜んでいたような、安心したような、そんな表情。あまり覚えていませんが、とにかく心配をかけてしまったことを謝罪しました。
おまわりさんにもご挨拶をし、交番を出て駅へ向かう途中、母が尋ねました。

以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:26:00.01 ID:wXX+fiS7o
 


  「おかあさん。わたし、あいどるになりたい!」

以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:27:29.16 ID:wXX+fiS7o
 
――――――

憧れはいつしか夢に、夢はいつしか決心に変わっていきます。
ですがそれは、憧れを憧れでなくすため、その夢と真剣に向き合うということ。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:29:25.67 ID:wXX+fiS7o
 
――――――

新学期が始まって間もなく、桜の花びらも散りきらないようなある日の放課後、忘れ物を取りに教室にもどった私は、引き戸に手をかけたそのとき、
中に人の気配が残っていることに気がつきました。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:30:58.31 ID:wXX+fiS7o
 
「……知ってるんですか?」

先生は驚いた表情でこちらをゆっくりと振り返り、尋ねてきます。

以下略 AAS



21:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:32:23.93 ID:wXX+fiS7o
 
学校で同じ趣味を持っている仲間がいたのがとっても嬉しくて、部活動にも入っていなかった私は放課後、
先生と一緒に教室でアイドルソングを聴いては語り合う日をしょっちゅう過ごしました。

「見てください、これ。レコードよりもバックバンドがかなりアップテンポです」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:33:54.31 ID:wXX+fiS7o
 
――――――

「この間の進路調査の用紙、見ました。長富さんは研究者になりたいそうですね」

以下略 AAS



23:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:35:31.06 ID:wXX+fiS7o
 
「先生。かつてのアイドルたちも、進路調査には適当書いていたんでしょうか」
「あはは。 どうでしょうね……」

背を向けたまま、先生は静かに笑います。
以下略 AAS



24:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:37:58.62 ID:wXX+fiS7o
 
――――――

先生と一緒に音楽を聴いていく日々は結局、卒業式の前日まで続きました。

以下略 AAS



25:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:38:40.39 ID:wXX+fiS7o
 
「長富さんは確かに、今時珍しい好みを持っているかも知れません。 でも、きっとそのこだわりは人生を良い方向に導いてくれるはずです」
「人生を……」
「いつまでも自分の好きなものを好きでいることって、とても素敵なことです。たとえそれが古くさくて、他の人が見向きしなくても、長富さんだけはずっと好きでい続けて下さい。
 そして自分の好きなものを信じて突き進んでほしい」
以下略 AAS



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