20:名無しNIPPER[saga]
2018/12/14(金) 23:30:58.31 ID:wXX+fiS7o
「……知ってるんですか?」
先生は驚いた表情でこちらをゆっくりと振り返り、尋ねてきます。
「はっ……はい! この曲大好きです。 モモコちゃんの曲だと二番目に好きで……あ、一番は『もう逢えないかもしれない』なんですけど……いや、一番は『卒業』かな?」
「…………」
「でもBROKEN SUNSETのイントロもかっこよくていいですよね……あとは………………ぁ」
そしていつの間にか舞い上がってしゃべりすぎてしまっていたことに気づいて、
「……すみません……好きな曲だったから、嬉しくてつい……」
ようやく我に返ると、先生は少し可笑しそうに私を見ています。
「ふふっ。モモコちゃんが好きなんですね」
「先生もお好きなんですか?」
「……そうですね。若いのにこういう旧いアイドルソングなど聴いてると、周りには馬鹿にされるものですが」
「……そんなことないです。 この時代の歌はどれもとっても素敵で……」
「長富さん、ですよね」
先生は後ろに体重を預け、いすの背もたれをキィと鳴らしました。
「先生は、もちろんモモコちゃんも好きですが、トモヨちゃんのほうがもっと好きです」
少し恥ずかしそうに笑う先生の顔につられて、私も思わず笑みがこぼれました。
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