31: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/12(火) 12:15:38.69 ID:m9TSv9810
釣られて私も口を開けた。その時扉のベルが鳴った。
開け放たれた出入り口にコート姿の待ち人来たり。
――油断大敵。
32: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/12(火) 12:16:30.52 ID:m9TSv9810
とりあえずここまで。
33:名無しNIPPER[sage]
2018/06/12(火) 15:48:11.53 ID:M5YUQLw2O
乙乙
覚えのある名前だと思えばまさかの
34:名無しNIPPER[sage]
2018/06/12(火) 18:53:28.84 ID:I2jFyxxko
くっそ懐かしい名前が出てきたな
35: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/15(金) 19:58:19.95 ID:bVnO2WFP0
「あのぉ……。さっきのは一体何ですか?」
そう遠慮がちに彼が切り出したのは、二人で角の席へ戻り、
着ていたコートを畳み終わり、遅刻したことを謝られて
36: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/15(金) 20:00:08.83 ID:bVnO2WFP0
そこで一旦言葉を切ると、私は毅然と胸を張って答えたのです。
「そういうお仕事に対して中途半端なコト、私、手を抜いてるみたいで好きじゃありません。
第一、裕太郎さんには今日一日私の恋人役をしてもらうんですから」
37: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/15(金) 20:02:14.76 ID:bVnO2WFP0
「別にデレデレなんかしてませんよ。ただ待ち合わせ相手を探してることを伝えようとしてただけで」
「探していただなんて。入ってすぐ、私達目が合ったじゃありませんか」
38: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/15(金) 20:04:27.84 ID:bVnO2WFP0
そんな不満が顔に出ていたのか、プロデューサーさんは恐る恐ると口を開き。
「……怒ってます?」
39: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/15(金) 20:06:46.19 ID:bVnO2WFP0
テーブルの上に置かれたそれには、今度受ける雑誌のお仕事
――例の大人デートです――で赴く予定の場所がずらり。
とは言っても、大別すれば幾つかの娯楽施設とレストランに分けられるその内容は、
40: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/15(金) 20:08:37.40 ID:bVnO2WFP0
===
それは一羽の小鳥にまつわるお話です。
ある所に大きくて立派なお屋敷が一軒。
41: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/15(金) 20:10:11.98 ID:bVnO2WFP0
そうして長年飼われていた小鳥は、いつからか、
ケージの鍵が外されたままになっていることに気づきました。
それはココではない、別の籠へ、小鳥を誘う為の扉。
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