三船美優「天道虫 is ……」
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89:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:03:15.38 ID:A6rjc17z0
「あばばばばばばばっ!!」
「トレーナーさーん!!」

 機材の調子が悪くなったので、様子を見ようとしたトレーナーさんが突然、叫びました。

以下略 AAS



90:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:04:38.01 ID:A6rjc17z0
「はぁ、はぁ……」

 ――――。

 疲労のせいもありますが――やっぱり――。
以下略 AAS



91:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:07:31.04 ID:A6rjc17z0
 靴紐が切れたのは、再開し、ステップを踏んで直後でした。



 視界がぐるりと空転し、鈍い衝撃がまず、おでこに来ました。
以下略 AAS



92:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:09:12.17 ID:A6rjc17z0
 近くの病院で診てもらったところ、幸い、骨や神経に異常はないようです。

 先日、オーディションでやったのと同じ捻挫でしたので、一ヶ月ほど安静にしていれば治るだろうとのことでした。


以下略 AAS



93:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:11:19.15 ID:A6rjc17z0
「美優さんは…」
 ほたるちゃんの口から、ようやく――でも、涙混じりの声が聞こえました。

「……今度のフェスに、出られるんですか?」

以下略 AAS



94:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:15:22.17 ID:A6rjc17z0
「私なんて、いなきゃ良かった!!」

 ほたるちゃんは、堰を切ってわぁっと泣き出しました。

「何を言うんだ、ほたるちゃん」
以下略 AAS



95:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:21:04.28 ID:A6rjc17z0
「……美優さん……ごめんなさい…」
「どうか謝らないでください」

 私は彼女の手に、そっと手を添え、首を振ります。
「おかげで私も、吹っ切る事ができました」
以下略 AAS



96:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:22:36.74 ID:A6rjc17z0
 あの時の、困惑気味のプロデューサーさんの顔が、脳裏に焼き付いて離れないのは、何故かしら――。


 あっ――。

以下略 AAS



97:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:25:13.77 ID:A6rjc17z0
 右も左も、辺りはすっかりクリスマスムード。
 鮮やかなイルミネーションに彩られた夜の街を、幸せそうな顔をして歩く人々。

 その中にあって、私は、そう――ヒールが折れて、道端でうずくまっていたのでしたね。

以下略 AAS



98:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:26:31.06 ID:A6rjc17z0
「――――?」



 ――携帯にセットしたアラームが鳴っています。
以下略 AAS



99:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:29:03.08 ID:A6rjc17z0
「はい、では予定通り、10時半頃にそちらに……いえ、私一人ですので。あ、白菊も同席させた方が?
 ……かしこまりました、ありがとうございます。では、先ほどの書類を持ってお伺い致しますね。よろしくお願いします」

 受話器を置き、私は書類をバッグに収めて席を立ちました。

以下略 AAS



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