97:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 19:25:13.77 ID:A6rjc17z0
右も左も、辺りはすっかりクリスマスムード。
鮮やかなイルミネーションに彩られた夜の街を、幸せそうな顔をして歩く人々。
その中にあって、私は、そう――ヒールが折れて、道端でうずくまっていたのでしたね。
「すみません。もう、構わないでいただけますか。大丈夫ですから……」
思えば、恥ずかしい出会いでした。
あの日の事を、どうして今になって思い出すのかしら――?
「アイドル……人前に出て歌ったり、踊ったりするあの……?
私なんかが……無理ですよ」
ただ――プロデューサーさんは、それでも私に手を――。
――決めるのは、あなたです。
そう、彼は言って――。
――――!? えっ!?
ふと、顔を上げた時、目の前にいたのはプロデューサーさんではなく、私でした。
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