三船美優「天道虫 is ……」
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42:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:36:32.67 ID:A6rjc17z0
「あ、ネーサン、オバちゃん来たらこれでタフマン買っといて。それじゃ、行ってきまーす」

 そう言って、小銭を事務員さんのデスクに置くと、プロデューサーさんは出て行ってしまいました。


以下略 AAS



43:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:42:52.25 ID:A6rjc17z0
「そうか」

 事務員さんは、やはり、深くは語らずにカップを傾けます。

 そして、キーボードを叩き始めると、それ以降何も話さなくなってしまいました。
以下略 AAS



44:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:45:26.92 ID:A6rjc17z0
「へ……?」

 拍子の抜けた彼女の返事を尻目に、私は事務員さんに、そっと視線を送ってみます。

 事務員さんは、フッと鼻を鳴らし、手を止めました。
以下略 AAS



45:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:47:25.22 ID:A6rjc17z0
 と、言ったものの――。

 今時の13歳は、どのような遊びをするのか、まるで見当がつきません。

 とりあえず、近所の都立公園にでも足を運ぼうと思った矢先――。
以下略 AAS



46:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:51:10.87 ID:A6rjc17z0
 ですが、折りたたみ傘は、二人で使うには少し小さくて――。

 結局、タクシーを使って、なんとか駅ビルに到着しました。

 パッと思いついたのは、ショッピングです。
以下略 AAS



47:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:57:14.71 ID:A6rjc17z0
 エスカレーターでゆっくりと上がって、上階の雑貨屋さんを目指します。

 エレベーターは、前に止まってしまった事があって以来、なるべく使わないそうです。

 ――――。
以下略 AAS



48:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 16:58:29.56 ID:A6rjc17z0
「可愛いですよね、ウサギ」

 そう言いながら、なんて健気で儚いのだろうと思いました。

 彼女は幸せを願っている――つまり、自身の不幸な現状を、憂いているのです。
以下略 AAS



49:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 17:03:29.30 ID:A6rjc17z0
「あ、そういえば」
 手にとってしばらく眺めた後、何かを思い出したように、嬉しそうな顔を私に向けました。

「知っていますか? テントウムシって、一番てっぺんまで登ってから飛ぶんです」

以下略 AAS



50:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 17:05:09.40 ID:A6rjc17z0
「白菊さんなら、きっとなれると思います」

 ちゃんと上まで、登っていける――いえ、彼女には、登っていってほしいと思います。

「ありがとうございます。それと、あの……今さらですが」
以下略 AAS



51:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 17:07:18.76 ID:A6rjc17z0
 呼んでみると、彼女の顔が、パァッと明るくなりました。
「は、はいっ」

「ほたるちゃん、で良いですか?」
「はいっ! あ、あの……私も、美優さんって、呼んでいいですか?」
以下略 AAS



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