187:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 01:41:50.65 ID:LS54PsoZ0
「そうです」
いつか、ほたるちゃんと買い物に行った時、オリジナルアクセサリーを売っていた服屋さんがあったのを、私は思い出しました。
188:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 01:45:05.08 ID:LS54PsoZ0
そっと、手を離します。
ほたるちゃんの白くて綺麗な首元――。
小さい銀のお花の上に、金色のテントウムシが、ちょこんと控えめに留まりました。
189:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 01:47:41.37 ID:LS54PsoZ0
「白菊ほたるさん、そろそろご準備の方よろしいでしょうかー!?」
スタッフさんがこちらに駆け寄って来ました。
いよいよ、その時です。
190:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 01:49:54.03 ID:LS54PsoZ0
「大丈夫……ですよね、ほたるちゃん」
固唾を飲んで見守りながら、そっと隣の事務員さんに同意を求めます。
191:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 01:51:52.24 ID:LS54PsoZ0
「災い転じて福と成す、と言ったところかな」
そう言った瞬間、でした。
192:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 01:55:59.94 ID:LS54PsoZ0
「演出……って」
私が彼女の意図を掴めずにいると、突如、一つのスポットライトがほたるちゃんを照らし出しました。
え――。
193:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 01:59:08.67 ID:LS54PsoZ0
そう――つまり、国内でも海外でも、とても縁起の良い幸運の象徴として、古くから伝えられた虫なのです。
でも、テントウムシ自身はどうでしょうか?
194:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:00:46.65 ID:LS54PsoZ0
だから私は、ほたるちゃんの力になりたかった。
少しでもその身を軽くして、障害を取り払い、ステージまで上らせてあげたかった。
そして今、彼女はそこに立っています。
195:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:03:40.89 ID:LS54PsoZ0
――――♪
――ッ――〜〜♪
196:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 02:05:28.54 ID:LS54PsoZ0
一番のサビが終わると、観客から大きな声援が上がりました。
それに応えるように、さらに眩しい笑顔を見せながら、彼女のパフォーマンスはますます洗練されていきます。
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