122: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/31(土) 23:59:15.00 ID:nFUBVzrv0
『みなさーんっ! 今日は楽しんでいってくださいねーっ!!』
『しまむーしまむ、名乗り忘れてるよ! ほらっ、私達ー?』
『わわわっ、そ、そうでしたぁ!』
『ふふっ……それじゃ、行くよ』
123: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 00:19:45.90 ID:Q/ZSCgdu0
合同フェスとある通り、うちの部署からだけでなくプロダクションのあらゆるアイドルが出演する。
色んなカラーのアイドルが一堂に会する、まさにお祭り騒ぎだ。
ここだけの話、一観客としても今日の日をずっと楽しみに待っていた。
124: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 01:15:05.73 ID:Q/ZSCgdu0
やがて。
満面の笑みに、徐々に翳(かげ)が降りてきて。
憧れが上げた無意識の手を、理性と諦めが下げる。
125: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 01:53:08.25 ID:Q/ZSCgdu0
「次だ」
「……シトー?」
「レイジー・レイジー。志希とフレデリカの出番だよ」
「……!!」
126: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 01:57:41.71 ID:Q/ZSCgdu0
アナスタシアは、まばたきもしなかった。
楽しそうに。嬉しそうに。
眩しそうに。羨ましそうに。
127: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 02:13:15.82 ID:Q/ZSCgdu0
「ア……」
一度零れた心は抑えることができない。
いきなり気温がぐっと下がり、雲は濃さを増した。
128: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 02:14:46.66 ID:Q/ZSCgdu0
来た。
129: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 02:30:13.93 ID:Q/ZSCgdu0
一曲目が終わり、会場はもう白く霞むほどの雪に包まれている。
興奮と困惑がない交ぜになった不思議なムード。
スタッフ達が動き出すかの瀬戸際に、志希が声を張り上げた。
130: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 02:41:11.58 ID:Q/ZSCgdu0
『のっけから壮大な話だねーガール』
『だって気になっちゃったんセボーン。あ、みんな寒いよね? ごめんねーすぐあっためるから』
『星とゆーのはだね、あたし達が浴びる太陽と同じように、宇宙のあっちこっちに散らばる恒星なのだよ』
131: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 02:47:20.12 ID:Q/ZSCgdu0
『un』
ざわめきが起こり、
132: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/04/01(日) 02:51:09.70 ID:Q/ZSCgdu0
ざわめき、雪、寒さ、闇。
アナスタシアは何も言わなかった。
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