最原終一の事件簿
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33:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:32:54.64 ID:jvD/82DV0
最原「……その答えを導く手がかりは、このレシートの中にありました。これをよく見て下さい」

春川「これ、事件当日の被害者が食べた昼食のレシートだよね? えっと……」

最原「……注文内容を見ればすぐに分かります。田所さんは、普通に考えてあり得ない物を頼んでいるんです」
以下略 AAS



34:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:34:00.95 ID:jvD/82DV0
白石「もう一人の容疑者だと……? だ、だが、それでもまだはっきりとした証拠はない! 未だに赤松楓の容疑が晴れた訳では無いんだ!」

最原「……かもしれません。しかし、まずはこの犯人と思われる人物の行動について考えてみましょう。そうすれば、見えて来る物がある筈です」

春川「そうだね、そうしよう。えっと、じゃあまず犯人は……」
以下略 AAS



35:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:35:30.80 ID:jvD/82DV0
渡辺「で、でも、何で犯人はそんな真似を……?」

春川「……事故に見せかけようとしたんだ! 犯人は、被害者が地下倉庫に行った時に何らかの手違いで扉が閉まってしまったと思わせたかった! あの扉は外からしか開かないから、事故にも十分に見える! そうすれば、殺害事件を完璧に隠蔽出来る……! だから、敢えて犯人は被害者に何も手を出さなかったんだよ!」

最原「その通りだよ、春川さん。なんの外傷も無く、十分に事故となり得る状況に置かれたこの遺体を見れば、警察だってこの事件をまさか殺人だとは疑わないだろう。だから、犯人はただ田所さんをこの倉庫に閉じ込めるに留めたんだ」
以下略 AAS



36:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:42:57.08 ID:jvD/82DV0
白石「な、な、な……!? 何を馬鹿なことを!? 私が犯人だと!? そんな事、ある筈が無い!」

春川「でも、状況証拠は全てアンタが犯人だと指し示してる! 観念しなよ、白石!」

白石「そ、そんなもの、あくまで状況証拠だ! 私が犯人だと言う証拠は無いし、そもそも私はこの屋敷に来るのは久しぶりで……」
以下略 AAS



37:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:44:05.53 ID:jvD/82DV0
白石「う、ぐぐ……ぐぐぐぐぐぐぐ……!!」

渡辺「し、白石さん……!?」

白石「ぐぐぐぐぐぐ……ぐわーっはっはっは! 何を言うかと思えば、そんな妄想を繰り広げやがって! ……そんな物、どうとでもなる話だ! 偶然が重なっただけという事もある! 決定的な証拠は無いじゃあないか!」
以下略 AAS



38:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:44:57.36 ID:jvD/82DV0
最原「……白石さん、あなたは今、田所さんがこのダイイングメッセージを書き残したと言っていましたね? しかし、それは違うんです。田所さんには、そんな事出来る筈が無いんです!」

白石「ば、馬鹿な!? 何を証拠にそんなことを……?」

最原「……考えてみて下さい、あの地下倉庫は窓も明かりも無く、扉を閉め切れば闇に支配されてしまいます……そして、田所さんは懐中電灯や明かりの代わりになる様な物を所持していなかった。つまり……『あの部屋の中に閉じ込められた田所さんが、楽譜に書かれた「かえで」と言う小さな三文字を見つけ出して、〇で囲むことなんて出来やしないんです!』」
以下略 AAS



39:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:45:40.51 ID:jvD/82DV0
〜〜クライマックス推理〜〜

最原「事件当日、犯人は田所さんを誘って屋敷まで出向く事にした。親しい友人の頼みを快諾した田所さんだったけど、相手が自分に殺意を抱いているなんて全く思ってもいなかったんだ」

最原「犯人の運転でパーキングエリアにやって来た二人は、そこで食事と買い物をした。運転をしていなかった田所さんはビールを飲み、ついでに牛乳を物販で購入した。その姿を見ていたからこそ、犯人は冷蔵庫の中身を知る事が出来たんだ」
以下略 AAS



40:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:49:03.20 ID:jvD/82DV0
最原「……罪を認めますね、白石さん……」

白石「くそっ、くそぉ……! あともう少しだったのに……! もう少しで、完全犯罪だったのに……!」

真宮寺「……その発言、自白と受け取らせて貰うヨ」
以下略 AAS



41:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:50:11.10 ID:jvD/82DV0
春川「……殺人犯の上、その赤松に罪を擦り付けようとした奴が言う台詞じゃないよね、それ」

白石「クハハ! またまたその通りだなぁ! ……ああ、しかし残念だ。地下室で田所を見つけた時、変にパニックにならなければこんなへまはしなかったものを……アイツは誰に殴られたんだ?」

最原「……いえ、たとえあなたが欲をかかずとも、あなたが犯人であることは明らかでした。田所さんは、しっかりとメッセージを残していたんですよ」
以下略 AAS



42:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:51:18.55 ID:jvD/82DV0
最原「……そのダイイングメッセージが記されているのは表面じゃ無いんだ。本当に大事なのは、裏面なんだよ」

白石「う、裏だって……? 確かに田所の奴は、裏面を握り締めて死んでいたが……?」

春川「でも、裏面にも何も書かれてないじゃん! やっぱりダイイングメッセージなんて何処にも……」
以下略 AAS



43:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:52:09.15 ID:jvD/82DV0
最原「……春川さん、もう一度犯人の気持ちになってみようか? もしも春川さんが死体の第一発見者だとして、その手元に自分が犯人だと指し示すダイイングメッセージが有ったら、どうする?」

春川「え? そんなの、どうにかして隠すに決まってるじゃん……あっ!?」

最原「そう、そうなんだよ……この事件の犯人は、遺体の第一発見者でもあるんだ。だから、田所さんが何を書いても無駄だったんだよ。そして、田所さんはそれを理解していたんだ」
以下略 AAS



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