最原終一の事件簿
1- 20
34:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:34:00.95 ID:jvD/82DV0
白石「もう一人の容疑者だと……? だ、だが、それでもまだはっきりとした証拠はない! 未だに赤松楓の容疑が晴れた訳では無いんだ!」

最原「……かもしれません。しかし、まずはこの犯人と思われる人物の行動について考えてみましょう。そうすれば、見えて来る物がある筈です」

春川「そうだね、そうしよう。えっと、じゃあまず犯人は……」

最原「……犯人は、田所さんと会ってこの屋敷に来る様に誘導した。恐らく、『屋敷の地下倉庫に探し物がある』とでも言ったのでしょう。自分の車に田所さんを乗せた犯人は、途中のパーキングエリアで食事を取った後、この屋敷に辿り着いた」

渡辺「そうして田所さんを地下倉庫におびき出して、頭を殴った……!」

最原「……いいえ、違います。犯人は『田所さんを殴ってなんかいない』んです」

春川「えっっ!? な、なんでよ? 確かに被害者の後頭部には殴られた跡があったし、凶器だって……!」

最原「春川さん、少し考えてみてよ。もしも春川さんが犯人だったとして、あの状況で田所さんをそのままにしておくかい?」

春川「……あっ!!」

白石「ど、どう言う事だ?」

春川「そうだよ……もしも犯人が本気なら、被害者をそのままにしておくはずが無い! そんな悠長なことをする必要なんて無いんだよ! だって相手は気絶してる! なら、そのままトドメを刺しちゃえば良いんだから!」

渡辺「あっっ! た、確かに……!」

真宮寺「……この屋敷は山の中にある。遺体を隠そうと思えば幾らでも方法はある筈だ。なのに、犯人はわざわざ遺体が発見されてしまう『地下倉庫での窒息死』と言う方法を選んだ。目の前に気絶した殺害対象が居るのにも関わらずにだ」

最原「このことから導き出される結論は一つ、『犯人は田所さんを殴らず、そのまま地下倉庫に監禁した』と言う事なんです。その方法だって幾らでもある。例えば、『自分が扉が閉まらない様に抑えておくから、その間に頼んだ物を探して欲しい』と犯人が言えば、田所さんは何の疑いも無くその言葉に従ったでしょうからね」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
58Res/63.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice