35:名無しNIPPER[saga]
2018/02/28(水) 21:35:30.80 ID:jvD/82DV0
渡辺「で、でも、何で犯人はそんな真似を……?」
春川「……事故に見せかけようとしたんだ! 犯人は、被害者が地下倉庫に行った時に何らかの手違いで扉が閉まってしまったと思わせたかった! あの扉は外からしか開かないから、事故にも十分に見える! そうすれば、殺害事件を完璧に隠蔽出来る……! だから、敢えて犯人は被害者に何も手を出さなかったんだよ!」
最原「その通りだよ、春川さん。なんの外傷も無く、十分に事故となり得る状況に置かれたこの遺体を見れば、警察だってこの事件をまさか殺人だとは疑わないだろう。だから、犯人はただ田所さんをこの倉庫に閉じ込めるに留めたんだ」
白石「だ、だが……田所の遺体には殴られた跡があった! それはどう説明するつもりだ!?」
最原「……その答えを出す前に、田所さんを倉庫に閉じ込めた犯人について考えてみましょう。その候補は一人しか居ません」
真宮寺「田所さんの手帳に書かれていた『W』と言う人物……田所さんが赤松さんと会う前に食事をするはずだったその人物こそが、最も犯人である可能性が高い」
春川「そっか、食事の予定があるのなら、何の問題も無く被害者と会える。そこで屋敷に行くように誘導だって出来るもんね……」
最原「なら、そのWとは誰なのか? ……その答えは実に単純です。田所さんの手帳と携帯電話を見ればすぐにわかる」
真宮寺「赤松楓はRと呼ばれ、そして朝に被害者が電話した相手は青木さん……その人物の事を田所さんはBと表記していた。ここまで言えば、もう分かるよネ?」
春川「赤松の『赤』=RED! そして、青木の『青』のBLUE! あのアルファベットは、名前の中にある色の頭文字だったんだ!」
渡辺「え……? と、言う事は……?」
最原「……Wを頭文字とする色は、WHITE……つまり、『白』です。なんの偶然か、被害者と面識があり、そして白の文字を名前に持つ人物がこの場にいます」
春川「し、『白石純一』……!」
最原「そう……田所さんを殺害し、その罪を赤松さんになすり付けようとした真犯人、それは白石さん、あなただ!」
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