9: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:02:52.30 ID:4m3755de0
「そっか」
どこか満足したような表情を浮かべて奈緒さんは続ける。
「そう言うてもらえるってことは、少なくとも『頼れるお姉さん』止まりではなかったってことやな」
10: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:03:32.59 ID:4m3755de0
「……」
ついに黙ってしまった私を見て、いよいよ耐えきれなくなったという風に奈緒さんは笑い出した。
「あははははっ!! あかん、志保、おもろすぎるわ! あはははっ!」
11: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:04:05.11 ID:4m3755de0
「そら勿論」
しかし、そんな私の対応を前にしてもなお、奈緒さんは悪びれもせずに言い放った。
信じられない人だな。その強靭なメンタルはどこから来ているのだろう。
私にも少しくらい分けてほしい。
12: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:04:33.66 ID:4m3755de0
「ちょいちょいちょい! 待ってえな、志保ぉ!」
後ろから聞こえる悲痛な叫び声を無視して足早に店から出た。
奈緒さんが会計を済ませている間に本当に帰ってやろうかと一瞬思ったけど、流石に待つことにした。
勝手に帰るのも、それはそれで子供じみた反抗という気がするし、それに駄目な先輩の面倒を見るのも後輩の務めだ。
13: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:05:13.11 ID:4m3755de0
それでも一応釘はさしておく。
「今度から、こういうことはしないでくださいね」
先ほどの熱を僅かに思い出しながら、私は言った。
14: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:05:41.79 ID:4m3755de0
だから、そういうところが、駄目だって言ってるんですよ。
もしもちゃんと感情を乗せていられたのなら。
あの言葉に『恋』を乗せていられたのなら。
「私から、本当の答えを聞き出せたかもしれませんよ」
15: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:09:08.38 ID:4m3755de0
終わりです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
以下、過去作です。
横山奈緒「白い雪に舞う」北沢志保「青色は」
ex14.vip2ch.com
16: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2018/02/10(土) 20:14:42.90 ID:PTmUIe5E0
乙です
>>2
北沢志保(14) Vi/Fa
i.imgur.com
17:名無しNIPPER[sage]
2018/02/10(土) 22:19:39.48 ID:OszYtlx9o
乙乙
相変わらず良いなおしほ
18:名無しNIPPER[sage]
2018/02/10(土) 23:50:07.50 ID:R4f4ELW9O
乙
せめてあの人が見上げた空に描いて
19:名無しNIPPER[sage]
2018/02/10(土) 23:54:27.32 ID:R4f4ELW9O
そう言えば奈緒、志保はデレミリどっちにもいるのかな?
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