奈緒「これって恋なんかな?」志保「はぁ?」
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11: ◆J2O9OeW68.[sage saga]
2018/02/10(土) 20:04:05.11 ID:4m3755de0
「そら勿論」

 しかし、そんな私の対応を前にしてもなお、奈緒さんは悪びれもせずに言い放った。
 信じられない人だな。その強靭なメンタルはどこから来ているのだろう。
 私にも少しくらい分けてほしい。

「志保みたいに真面目な子をからかうんが一番楽しいんよ」
「はぁ……」

 深いため息を一つ。
 なるほど、謝る気が全くないということは分かった。
 そして、それだけ分かれば十分だった。
 私は手元に残っていた抹茶ラテを一気に飲み干し、荷物をまとめる。

「ちょ! 急にどないしてん、志保!」

 奈緒さんは突然帰り支度を始めた私を見て、今日初めて焦る様子を見せた。
 そんな素振り、いまさら見せたって遅いですよ。

「帰ります。代金はちゃんと置いていくので、あとは一人でゆっくりしていてください、横山先輩」
「横……っ!」

 名字呼びと先輩付けという私からのダブルパンチが相当ショックだったのか、奈緒さんは、さながら電池の切れたロボットのようにフリーズしてしまった。
 その隙に私はさっさと出口へ向かう。
 少し悪いことをしたかなという気がしないでもなかったが、私の受けた辱めに比べれば何ということはないだろうし、勿論これで釣り合ったなんて思っていない。



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