266:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:12:51.27 ID:3FrzmiYZ0
【今日、もしくは昨日】
それからしばらくの間、じゃれあったり立ち止まったり歩き出したりを繰り返しながら家に帰り、
ひとつの灯りもついていない家の中を通り脱衣所にタオルを取りに行き、そのままの流れでお互いシャワーを浴びることにした。
267:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:13:47.45 ID:3FrzmiYZ0
なんていうか、あほだ。今の俺はだいぶあほになっている。
俺ってこんなだっただろうか。
でもまあ仕方のないことなのだ、多分。
268:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:14:30.95 ID:3FrzmiYZ0
くすくすと奈雨は笑い、部屋の中に入ってきて、ちらっと俺を見てからベッドに腰を下ろす。
ルームウェアに身を包み、髪はもう結ばれていて、もう寝る準備は万端ということらしい。
「飲み物、もらっていい?」
269:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:15:06.67 ID:3FrzmiYZ0
「……じゃあ、はい」
「いや、もう全部飲んでいいけど」
270:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:16:11.16 ID:3FrzmiYZ0
「あっ……」
奈雨の驚いたような、戸惑ったような声を感じつつ飲み干し、机に空になったペットボトルを置く。
そしてその流れのまま彼女の隣に腰を下ろす。
271:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:17:24.19 ID:3FrzmiYZ0
言葉の通り、奈雨はまっすぐ俺を見据える。
どうやら奈雨は仕方のないことだと割り切ってしまったらしい。
……いや、割り切ったというよりも、我慢しなくなった、素直になった、みたいな。
272:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:17:59.74 ID:3FrzmiYZ0
「な、なにを言ってるのかね」
「お兄ちゃんが水飲むの見てたらしたくなった」
273:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:19:02.62 ID:3FrzmiYZ0
「……そんなに嬉しいの?」
「嬉しいよ。もう我慢しなくていいからそのぶんもっと嬉しい」
274:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:19:50.40 ID:3FrzmiYZ0
「お兄ちゃんの唇を見てるとね、吸い込まれそうになるっていうか、したいなってなるというか、
もうわたしがお兄ちゃんとしたいと思ってしてた。最初の目的なんて忘れてたんだよ」
「なら、ファーストキスを返してっていうのは」
275:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:20:21.27 ID:3FrzmiYZ0
「あー、えっと、キスだけでいいよな」
「……まあ、今のところはね」
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