274:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:19:50.40 ID:3FrzmiYZ0
「お兄ちゃんの唇を見てるとね、吸い込まれそうになるっていうか、したいなってなるというか、
もうわたしがお兄ちゃんとしたいと思ってしてた。最初の目的なんて忘れてたんだよ」
「なら、ファーストキスを返してっていうのは」
「……あ」
奈雨はさっと視線を逸らした。
俺がまた何かを言おうとすると、つぎはわたしから、と若干焦ったように言って口を塞がれる。
肩に腕をまわされ、ぐいっと力をかけられて、そのままベッドに押し倒される。
今度は数秒と呼べる長さではなかった。
離れてから見上げた彼女の表情は、どうだ、とでも言いたげなものだった。
……そっちがその気なら仕方あるまい。
元の姿勢に戻ると見せかけて、奈雨の身体をベッドに倒した。
何も言わずにキスをして、離して、甘く香る髪を撫でる。
腕を広げてきた彼女の背中に自分の腕を回し、ぼんとベッドになだれ込む。
「寝ながらしよっか」
「うん」
即答。
「どんだけしたいの」
「……すごく。とっても」
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