275:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:20:21.27 ID:3FrzmiYZ0
「あー、えっと、キスだけでいいよな」
「……まあ、今のところはね」
「……今のところは、なの?」
「……だって、これからいくらでも時間はあるじゃん」
なんだかものすごいことを言われている気がする。
「何か言ってよ」
と彼女は遅れてきた恥ずかしさを抑えるように言う。
「……幸せ?」
「……へえ、疑問形なんだ。へー」
「いや、幸せだよ。大好きな奈雨にそう言ってもらえて」
「そう、大好き……。そっかそっか、えへへ……」
「……」
「……わたしも大好きだよ」
……その顔の緩みどうにかしろよ。俺が言えたことではないが。
かわいいからいいか。俺しか見られないものって思うとまあ。そうじゃなくてもまあ。
それからもう少し探るようなやり取りを交わして、雰囲気だけじゃれ合ってから、電気を消して寝ることにした。
が、思った通り布団に入ってからも奈雨との絡みは続き、朝目が覚めたとき、いつ目を閉じていつ眠ったのかを全く覚えていなかった。
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