132: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/16(金) 00:38:26.12 ID:8+YFbR/R0
便所掃除「力に自信のない奴は、二人一組か三人一組になって応戦しろ! 槍は突く物じゃない、叩く物だ!」
四方から突き出される槍の穂をかわし、一気に薙ぎ払う。
骨が折れる、鈍い感触。はっきり手に伝わった。
敵をなぎ倒しては指示を出し、なぎ倒しては再び指示を出す。
133: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/16(金) 00:47:19.33 ID:8+YFbR/R0
勇者「やったな、便所掃除!」
死屍累々。
積み上げた死体の山に、便所掃除は一人で座っていた。
死力を尽くした。勇者も、貴族達も、皆が一丸となって死力を尽くした。
134: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/16(金) 01:10:02.28 ID:8+YFbR/R0
数日後、食堂の前にて。
便所掃除「よし、始めるとするか」
どんな仕事にも、学ぶことはある。
135:名無しNIPPER[sage]
2018/02/16(金) 01:58:33.93 ID:gZFPhr4DO
乙
136:名無しNIPPER[sage]
2018/02/16(金) 04:27:47.43 ID:WP9M9JHpo
あ、そう。一生懸命頑張ってね
137:名無しNIPPER[sage]
2018/02/16(金) 10:28:03.23 ID:HSH1IF8LO
妹ちゃんの出番が少ないのが不満だけど、面白いよ。書きたいものがあるなら頑張ってくれな。
138: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/20(火) 00:16:57.22 ID:1IV/NG8u0
砂利だらけの道を、一台の荷車が音を立てながら進んでゆく。
雨上がりの原野。夏草の熱気と、露に濡れた土の匂いが混ざり合う。
青と緑で統一された、牧歌的な田舎道。
その中で、場違いなほど真っ白い輝きを放つ妙齢の女性がいた。
139: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/23(金) 21:02:54.05 ID:NkOD371y0
目覚めた頃には、荷車の揺れは収まっていた。
穢れもない、喧騒もない、神殿のごとく静謐な空間だった。
竹の葉の隙間から漏れた暖かな日差しが、荷車を優しく包み込む。
奥に、柴垣が見えた。
140:名無しNIPPER[sage]
2018/02/24(土) 02:09:11.89 ID:JCJ/BujDO
乙
141: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/24(土) 18:47:24.26 ID:w1egUsIT0
大富豪「間諜から話は聞いている。無事にバルフを奪取できたそうだな。峻険な山々で王都からの侵攻を防ぎ、アムダリヤ川を運河に利用すれば周辺都市との交易も盛んになる。よい位置だ」
魔女「ところで、キミが手に持ってる……その板は何だい?」
大富豪「大唐国の商人から仕入れた版木だ。手で書き写すのは時間も労力もかかる。はっきり言って効率が悪い。そこで、木版印刷なるものに着手してみようと思ってな。急遽、取り寄せた」
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