38:名無しNIPPER[saga]
2017/11/22(水) 22:59:53.29 ID:290cDT/E0
◇◇◇
ベルファンガン・クルーゾーは、俊敏で強靭な野生動物のように木の影から木の影へ飛び回っていた。
カナディアンSAS出身の彼にとって、雪山はホームグラウンドだ。
39:名無しNIPPER[saga]
2017/11/22(水) 23:13:02.92 ID:290cDT/E0
クルーゾーは残り二人からの射撃から身を隠しつつ、距離を詰めてくるソフィア・ベルマーと相対した。
アサルトライフルを構え、断続的にトリガーを引く。当たらない。木から木へ飛び移る様に身を翻すナイフ使いの挙動は恐るべきものだった。
断続的に拳銃で反撃してくる相手に対し、クルーゾーもその場から駆けだす。メリッサが挟撃に合わないよう、ベルマーへの牽制を続けながら。
40:名無しNIPPER[saga]
2017/11/22(水) 23:20:55.80 ID:290cDT/E0
◇◇◇
「ベン! ベン!? ちょっと、生きてたら返事しなさいっての!」
メリッサはヘッドギアのインカムに向かって呼びかけを続けていた。応答はなかったが。
41:名無しNIPPER[saga]
2017/11/22(水) 23:21:49.30 ID:290cDT/E0
◇◇◇
ソフィア・ベルマー――バルメは胸中で驚愕と称賛の感情を抱いていた。
無論、向ける相手は自分の主たるココ・ヘクマティアル――では、ない。目の前にいるアフリカ系の偉丈夫に、だ。
42:名無しNIPPER[saga]
2017/11/22(水) 23:25:59.30 ID:290cDT/E0
時間稼ぎ。そう判断して、バルメは更に1秒当たりの斬撃の数を増やす。
それでも応えたのは、バルメ自身もこの男に尊敬にも似た感情を抱いていたからだったが。
「こちらのことは調査済み、というわけですね。正体不明の秘密組織に個人情報を握られるなんて、一女性としては危機感を抱かざるを得ません。
43:名無しNIPPER[saga]
2017/11/22(水) 23:37:16.41 ID:290cDT/E0
残りは校正しつつ明日か明後日か明々後日、家に帰れた日に
44:名無しNIPPER[sage]
2017/11/23(木) 01:06:53.01 ID:BrxVJL0vo
乙
どちらも原作の途中からなだけあって安心して見れるな
45:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 02:38:57.81 ID:9ajXHJzP0
書き忘れていました。両作品ともに最終巻までのネタバレがあります。特にフルメタはアニメで追ってる人は見ない方がいいでしょう。
46:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 02:39:47.53 ID:9ajXHJzP0
◇◇◇
(無理だ。勝てない)
ファルケもといクルーゾーは胸中でそう呟いた。全身の裂傷が痛む。何だというのだ、この化け物女は。
47:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 02:40:40.51 ID:9ajXHJzP0
◇◇◇
バヂリッ、と空気の弾ける音が連続して響く。
薄いぐらい世界が白く染まり、目が眩んだ。
48:名無しNIPPER[saga]
2017/11/26(日) 02:41:10.75 ID:9ajXHJzP0
◇◇◇
M9に搭載されている高度戦術AIは、操縦者を補助するための音声認識機能を備えている。
複雑なマスターモードの切り替えも、口頭ひとつで済むという訳だ。
106Res/207.53 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20