28: ◆oCJZGVXoGI[sage]
2017/08/28(月) 07:07:23.84 ID:EHwrceLI0
……果たして、それで平気なのだろうか?
男の人なら180cmあっても珍しくはあっても全くいない訳じゃない。が、女の人だとどうだ。
先ほどあの失礼な連中の口から出た、楓さんや木場さんのように170cmでもかなり目立つのに、きらりちゃんのように186cmもあったらどうだ。
29: ◆oCJZGVXoGI[sage]
2017/08/28(月) 07:08:30.29 ID:EHwrceLI0
「きらりね、ちっちゃい頃から周りの子より大きかったんだ……」
そこから、ぽつりぽつりときらりちゃんは自分の事を語ってくれた。
人と違う、ということがどれだけ周りの人間を残酷にさせるのか、聞いていて怖くなった。
30: ◆oCJZGVXoGI[sage]
2017/08/28(月) 07:09:35.08 ID:EHwrceLI0
工藤忍、青森出身の16歳。身長154cm、スリーサイズは上から78-54-81。
決して周囲の目を引くような容姿ではない。だからどうした。私は私だ。
周りに埋もれてしまうなら、自分の足で1歩踏み出せばいい。私は今までだってそうしてきた。
1歩で足りないなら10、100、1000歩だって踏み出してみせる。
31: ◆oCJZGVXoGI[sage]
2017/08/28(月) 07:12:55.17 ID:EHwrceLI0
以上です。書かせていただきありがとうございました。
それでは失礼します。
32: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2017/08/29(火) 15:47:19.34 ID:a/BNsWng0
『影』
33: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2017/08/29(火) 15:48:19.67 ID:a/BNsWng0
時刻は夜の11時半、そろそろ寝ようかと思い、明かりを落とそうとしたときだった。私は視界になにか、わずかな違和感を覚え、電灯のスイッチに伸ばした手を止めた。
きょろきょろと辺りを見回す。私の部屋だ。とても散らかっている、つまりいつも通りの私の部屋だ。
「うーん?」
34: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2017/08/29(火) 15:49:37.64 ID:a/BNsWng0
――翌日
「杏ちゃん、夕美さん連れてきたにぃ」
「杏ちゃんおはよっ。影のこと、朝気付いてびっくりしちゃったよ」
35: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2017/08/29(火) 15:51:12.46 ID:a/BNsWng0
きらりと夕美さんのふたりと別れ、何度か凛ちゃんとメールのやりとりをする。
凛ちゃんは宣材写真の更新をするために事務所内のスタジオで撮影をしているらしい。
私についてるコレは凛ちゃんのじゃないけど、一応行ってみようかな。
「杏! 私の影は!?」
36: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2017/08/29(火) 15:52:50.06 ID:a/BNsWng0
「も、もりくぼの影はいったいどこに……?」
今のところ、私についてる影は持ち主不明、乃々ちゃんとまゆちゃんには影がない。
影が2つ足りてない。入れ替わるならともかく、ないというのはどういうことだろう? どこかに影を2つか3つつけてる人がいるのかな?
37: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2017/08/29(火) 15:54:08.43 ID:a/BNsWng0
私は未央と乃々ちゃんと別れ、事務所を出た。
女子寮で歌鈴ちゃんを拾い、ふたりでまゆちゃんのいるカフェに向かった。
そこで歌鈴ちゃんについていた影をまゆちゃんに戻し、今度は歌鈴ちゃんが影なしになった。
……いまいち事態が進展してる気がしないな。着実に戻せてるはずなんだけど。
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