28: ◆oCJZGVXoGI[sage]
2017/08/28(月) 07:07:23.84 ID:EHwrceLI0
……果たして、それで平気なのだろうか?
男の人なら180cmあっても珍しくはあっても全くいない訳じゃない。が、女の人だとどうだ。
先ほどあの失礼な連中の口から出た、楓さんや木場さんのように170cmでもかなり目立つのに、きらりちゃんのように186cmもあったらどうだ。
さっきの私は遠くまで見渡せることに感動したが、つまり向こうからも見えるということだ。
きらりちゃんとの待ち合わせだってそうだ。遠くからきらりちゃんはこちらに気付いた。
……道行く人道行く人、皆こっちを見てる気がする。人より目立つこの体を笑っているように見えてしまう。
嫌だ、こっちを見ないで、笑わないで……。
「忍ちゃん、大丈夫?」
きらりちゃんが、こちらを心配そうに見つめてくる。彼女は、四六時中コレに耐えているの?それとも慣れるものなの?
在りもしない周りからの視線に耐えきれなくなった私は、その場にうずくまってしまった。きらりちゃんはタクシーを呼んで私を中まで誘導してくれた。
もちろん、プロデューサーへの連絡も忘れずに。
「忍ちゃん、大丈夫だったかにぃ?」
「きらりちゃん、実は私ついさっきまでは今の状況を楽しんでたんだ……」
そう、私は諸星きらりの身体でいることを楽しんでいた。
綺麗な肌は見ても触っても飽きないし、何よりあの視点の差はヒールやシークレットブーツを履いたところで経験できるものではないから。
「周りからの目が、怖かった……。あの、珍しいものを見る奇異の目が」
実際、珍しいのは事実だろう。意識しなくともきらりちゃんの長身は自然と目に入ってしまう。それはきっと仕方のない事だ。
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