27: ◆oCJZGVXoGI[sage]
2017/08/28(月) 07:05:34.26 ID:EHwrceLI0
特に目的もなく繁華街をきらりちゃんとぶらつく。決して特別なことをしている訳ではないのに、視点が30cm変わるだけでこんなにも世界は違って見えるのか……。羨ましいなぁ。
「あのー、諸星きらりちゃんですよね?」
私が風景を楽しんでいると、小柄な女の子から声をかけられた。そうか、今の私は諸星きらりの外見だった。
「そ、そうだよー。きらりんだよー」
なんとかきらりちゃんっぽく振舞ってみる。大丈夫だろうか?
「あ、握手してくれますか?」
女の子は恐る恐る、といった感じでこちらに手を差し伸べてくる。私は彼女の手をそっと包み込んで答えた。
「いいよ!いつも応援ありがとうにー♪」
女の子は満足そうに眼を輝かせて去って行った。うーん、私もいずれはあんな風にファンと触れ合いたいなぁ。
そんな満足感と少しの羨ましさを満喫していると、嫌な声が耳に届いた。
「なぁ、あれ諸星きらりだってよ」
「やっぱり?でっけぇからそうじゃないかと思ってたんだよ」
「あれはヤバいよなぁ」
「高垣楓くらいならギリギリイケるけど、“アレ”は無理だわ」
「言えてるwww」
何が無理だ!お前らみたいな奴なんてこっちから願い下げだ!!全く、ああいう失礼な人もやっぱりいるんだな……。
「ねぇ、そろそろ行こっか?」
「そうだね!」
私ときらりちゃんはその場を後にした。あぁ、こんなことならマスクでもしてくれば良かった。
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