女「犠牲の都市で人が死ぬ」 男「……仕方のないこと、なんだと思う」
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155:名無しNIPPER[saga]
2017/09/12(火) 18:45:25.33 ID:bdvuTYni0

「でも僕はそれが正しいと思うんです。自分だけは、この考えを裏切れません。僕だけが僕を見る。人が報われないのをみると、夢見が悪いんですよ」

 自分のためだと言い訳して。それで僕はこの考えが正しいという。

以下略 AAS



156:名無しNIPPER[saga]
2017/09/12(火) 18:46:50.27 ID:bdvuTYni0
 ◇


 目を開ければそこは見覚えのある場所だった。いままで過ごしていた、組織の建物の中。賢者がなにかをしたのかもしれない。

以下略 AAS



157:名無しNIPPER[saga]
2017/09/12(火) 18:47:24.66 ID:bdvuTYni0
 ◇


 目を開ければそこは見覚えのある場所だった。いままで過ごしていた、組織の建物の中。賢者がなにかをしたのかもしれない。

以下略 AAS



158:名無しNIPPER[saga]
2017/09/12(火) 18:48:37.05 ID:bdvuTYni0

 彼女がいる建物についた。父に一度会おうと思ったが、やめておいた。すべてが終わったら、その時は一度家に帰ろう。僕が成功したか失敗したかどうかは、僕がみせしめの処刑にされるかされないかで判別できる。まずは、彼女を助けることを優先しなければ。
 建物の中にはいたるところにガラスが張られていた。きっと、僕が単体で彼女を救出しようとしていれば必ず捕らえられていただろう。
 今だからわかる。ガラスの反射を利用して、死角から覗くいくつかの監視カメラが見える。気付いた時には見つかってしまう。そういう仕掛け。
 僕はなにものにも認識されることがない。だから、今なら突破できる。彼女のいるところへたどり着ける。
以下略 AAS



159:名無しNIPPER[saga]
2017/09/12(火) 18:49:08.68 ID:bdvuTYni0
「祐樹……くん?」


160:名無しNIPPER[sage]
2017/09/13(水) 14:04:52.99 ID:hna7WImUo
おお…


161:名無しNIPPER[saga]
2017/09/15(金) 00:44:23.78 ID:jX7ap57O0




「会いた……かった」
以下略 AAS



162:名無しNIPPER[saga]
2017/09/15(金) 00:44:59.67 ID:jX7ap57O0

「敬くんはね、いたずらっ子だけど、お父さんとお母さんを大切にしてた。茜ちゃんはね、好きな男の子がいるみたいで、将来の夢はお嫁さんなんだって」

 政府の嘘かもしれないじゃないか、と思う。でも……理屈めいたその思考が告げている。そんなことをする意味はない。あるがままの真実を見せたのだと。
 該当する知識がある。いつのまにか理解していた、魂と犠牲のメカニズム。魔素に適合したから得た、感覚。正しく犠牲になれる人はこの都市で……彼女しかいない。そしてもうひとつ、気付いたことがあった。それは……。
以下略 AAS



163:名無しNIPPER[saga]
2017/09/15(金) 00:45:42.04 ID:jX7ap57O0
 彼女は絶句していた。弟が死んだという事実に、衝撃を受けていた。

「……今更、戻れない。卓也が死んだんだ。僕もここまでくるのに犠牲にしたものがあった、なのに、それら全部を無視して、きみはここに残るの?」

 もう止められなかった。
以下略 AAS



164:名無しNIPPER[saga]
2017/09/15(金) 00:46:30.43 ID:jX7ap57O0
 ◇


 ――勢いよく扉が開かれる音。

以下略 AAS



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