【艦これ】「泊地を継ぐもの」
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26:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:07:58.90 ID:5FDHqpH0O

 午前、司令室で執務を執っていると、桟橋に小船が着いているのが見えた。すると、一人の女子が降りてきた。後ろを太く三つ編みした女子である。なるほど、彼女が新しく着任する艦娘か。
 建造のことはよく分からないが、どうやら明石中佐は海軍工廠本部にレシピを伝達し、本部はこの司令部に見合った艦の艤装の生産を命令して、適合者を送るようである。そんな訳で残念ながら見たところ、雪風や島風ではないし、由良や阿武隈、重巡洋艦クラスという感じでもなかった。まぁ、当たり前だが、素人司令部にしょっぱらからそんな優秀な子を送るはずはないのだ。
――にしても、どっかで見たことのあるような気がした。


27:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:08:46.53 ID:5FDHqpH0O

 コンコンコン
「どうぞ」
「失礼しま……えええええ!」
「はい? あああああ」
以下略 AAS



28:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:09:25.16 ID:5FDHqpH0O
 妹は艦娘の制服を着ているとは言え、私自身も着任したばかりだから、まだちょっと見分けがつかないのだ。
「えー。昔、私が船になって戦う夢のことをよくお兄ちゃんに話してたと言うのに??」
「あー、そういえば、そんなこともあったな。よく見ててうなされた夢だろう。でも、それだけじゃ分かんないよ」
 そういえば、妹は小学生のころ一時期、船になって敵の船や飛行機と戦ったり、潜水艦を船から落として罪悪感に駆られたりする夢にうなされている事をよく私に話してくれた。艦娘はよく自分がなっている艦の一部の記憶を持っていると言うが、妹もまさにそういうことなのだろう。
「私はね、スーパー北上さまだよ☆」
以下略 AAS



29:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:10:09.85 ID:5FDHqpH0O
 妹は北上か……。噂によれば、成長するととても強力な雷撃が出来ると聞いたことがある。妹にしてはなかなかやるじゃないかと私は感心した。それに初期戦力としては十分だろう。
「で、北上、お前が持っている封筒はなんだい?」
「あ、そういえば忘れてたよ。上官命令でここに着任したら司令と読んでって」
 そういうと妹は、私に茶封筒を渡した。
「北上はもう読んだの?」
以下略 AAS



30:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:11:12.13 ID:5FDHqpH0O
 そう言って、私は茶封筒を空け、中に入っていた一枚の紙を取り出した。内容は次の通りであった。
「秘 発呉鎮守府柱島泊地人事部 着五神島泊地司令部少佐 五神島泊地司令部少佐及び軽巡洋艦北上に対し、次の事を遵守することを命ず。
 一、両者は兄妹関係にあるが、それを外部に分かるような行為は必ず控えること。
 二、両者はお互いを必ず信じること。
 上記を遵守できないことが判明した場合、双方の解職もあり得るので注意して職務を全うされたし。なお、本書類は自身の手帳等他人に見られない媒体に記録したのち必ず読めない状態にして廃棄する事。以上」
以下略 AAS



31:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:12:02.01 ID:5FDHqpH0O
「あと、北上、馴れ馴れしい話し方すると、ばれるかもだから、さ……」
「えー、これがアイデンティティだからそこはゆずれないね。まぁ、気をつけるさ」
 そういうと、北上はスマホを出して、文書をカメラで撮ると、私から離れた。私も同じくスマホで文書全体を撮って保存した。
「あ、あれ、ここにはシュレッダーないのか。仕方ない破って捨てるか」
 そう呟き文書を細かく破るとゴミ箱に捨てた。
以下略 AAS



32:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:12:39.86 ID:5FDHqpH0O

 それから、私は五月雨を司令室に呼んだ。
「はじめまして! あなたが新しく入ってきた北上さん?」
「そうだよー。私が噂の軽巡北上。まぁよろしくー」
 妹の階級は曹長であるから、上官である五月雨には丁寧語くらいで話すかと思ったら、悠々とタメ口を使ってきたのでびっくりした。まぁ、そこが妹らしいのだが。
以下略 AAS



33:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:13:39.41 ID:5FDHqpH0O

――五神島南部海域
「北上さんはこれが初出撃なの?」
「あー、そうだよー」
「すごいすごい! 私、初出撃のときは前にぐるぐる回転したり、他の子にぶつかっちゃったりしたから……」
以下略 AAS



34:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:15:05.84 ID:5FDHqpH0O
――十四センチ単装砲を構え対空戦闘用意。
「……きましたっ!」
「うっつよ〜!」
――十二.七センチ砲と十四センチ単装砲斉射。しかし、敵偵察機には当たらず。敵偵察機は北進し、直線方向に逃れようとした。
「逃がすものですかっ!」
以下略 AAS



35:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:15:37.81 ID:5FDHqpH0O
「分かってるよ。敵の思惑は私たちに偵察機を追いかけさせて背後から雷着観測雷撃をさせること。もうその手にはひっかかりませんっ!」
――五月雨、北上、雷撃を回避し、雷跡をすばやく溯る。
「なるほどね〜五月雨ちゃんかしこーい!」
「それじゃあ、爆雷投下しますよ!」
「りょーかいっ!」
以下略 AAS



36:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:16:08.58 ID:5FDHqpH0O

 初陣は完璧な勝利か。ひとまず安心だ。柱島に報告したら報酬として艦娘一隻でも編入できればいいのだが……。
「ただいま帰還しましたっ!」
「帰ったよ〜」
 司令室に二人が上機嫌に報告に来た。まったくかわいいものだ。
以下略 AAS



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