27:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:08:46.53 ID:5FDHqpH0O
コンコンコン
「どうぞ」
「失礼しま……えええええ!」
「はい? あああああ」
なんでおまえがここにいるのか?
「なんでお兄ちゃんがここにいるの? てか、司令官してるの? えっ、えっ?」
「いやいや落ち着け、私もお前がくるとは思わなかった!」
「なに私とかかっこつけちゃってるの?? お兄ちゃんの一人称は『ぼく』だったよね??」
「いいだろう、私は司令官なんだ。司令官らしくせねば。というより、お前は大学受験どうしたんだよ。二浪しても駄目だったのかよ」
「へえ? お兄ちゃんにそんなこと言われたくないね。お兄ちゃんだって国家一種駄目だったってことでしょ? 上官さんに聞いたけどつい最近着任したって聞いたよ。つまり就職浪人二年もしてたってことじゃない」
「でも、司令官着任試験って難しいんだぞ。三ヶ月間あほみたいな鬼教育の司令官候補生学校通って、その上で司令官着任試験をパスしなきゃいけないんだ。警備会社で二年間アルバイトしていてよかったよ」
「それなら、私だって日本で一万人に一人しかいないと言われる艦娘の適合者だったんだよ! これってすごい事なんだよ。分かる?」
「ああ、分かってるさ。だから驚いてるんだよ。お前が艦娘だなんてね」
「ええ、もっと褒めてくれてもいいんだよ? てか、それよりお前お前言うのやめてくれない? お兄ちゃんって昔は私のこと名前で呼んでくれたよね?」
それを聞いて私は呆れた。上官に聞いてこなかったのだろうか。
「艦娘の世界では、本名で呼んじゃいけないんだよ。ちゃんと教わらなかった?」
「あ、ああ。そういえばそう言われてたよねー。でもお前なんて呼ばずに艦の名前で呼んでほしいわー」
「その艦名を知らないから、お前って呼んでいるんだよ……」
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