32:名無しNIPPER
2017/08/08(火) 13:12:39.86 ID:5FDHqpH0O
それから、私は五月雨を司令室に呼んだ。
「はじめまして! あなたが新しく入ってきた北上さん?」
「そうだよー。私が噂の軽巡北上。まぁよろしくー」
妹の階級は曹長であるから、上官である五月雨には丁寧語くらいで話すかと思ったら、悠々とタメ口を使ってきたのでびっくりした。まぁ、そこが妹らしいのだが。
「知ってる知ってる! あれだよね! えーっと……
スーパー北上さまだよ☆」
五月雨もスーパー北上さまポーズを知っているようだ。艦娘の間では有名なのだろうか。
「お〜。分かってるねぇ〜五月雨ちゃん。あなたが上官でよかったよー」
「私も私も! 北上さんってやっぱり私がイメージしてたのと同じだ〜。フレンドリーですごくやさしいお姉さんって感じだよ〜。これで敬語とかで話されたらどうしようかと考えてたとこ」
「えっへ、照れるねぇ。でも、五月雨ちゃんのが実戦経験豊富だから色々教えてねー」
「はいっ! 私、頑張る!」
はやくも二人は仲良くなっており、私としては嬉しいようなそうでもないような……。まぁ、司令官というのは遠巻きに艦娘の成長を見守るべき存在だから、これは微笑ましいことである。
「では、二人に対して、私にとって初の出撃命令を下す! 本島南部海域の対潜哨戒ならびに近海警備を実施せよ」
「了解です!」
「りょーかい」
いざ、初出撃。司令官の私も気分は恋うように高翌揚していた――。
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