259: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/10(日) 23:39:47.19 ID:ei6k8IN/0
よく勘違いされがちだが、第二次世界大戦期に量産された大口径の対空砲────所謂「高射砲」、或いは「高角砲」と呼ばれる類いの兵器は航空機へ直撃させることを目的には設計されていない。あれらの砲が期待されたのは爆発時に撒き散らされる破片で敵機に損傷を与えて飛行を阻害することであり、言ってしまえば対空の榴弾。直撃撃墜の例もある程度存在はするが、全体から見ればやはり少数派となる。
確かに命中した場合“スーパーフォートレス”と謳われたB-29すら粉砕するほどの威力であったが、どんなに遅いものでも時速数百キロ前後で高高度を飛行する機体に狙って砲弾をぶち当てろなどどだい無理な話だ。ましてや爆撃機や雷撃機を遙かに上回る旋回性能で飛び交う戦闘機を“狙って”撃墜するなど、本来なら夢物語に他ならない。
故に、我が輩は興味がある。
260: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/11(月) 00:06:08.05 ID:l+qHlvoF0
(#T)「よくやったぞコブラぁ!」
「だから衣笠って言ってんじゃん!!」
白い球体から火の玉へと姿を変えてちりぢりに落ちていく【Ball】の残骸を眺めながら仁王立ちする衣笠の上を飛び越えて、新たな人影が───忌々しい「昔馴染み」が円形となっているこの広場に踏み込む。身長196cm、体重118kgの化け物じみた体格を誇るそいつは、自身の巨躯すら上回る巨大な棒状の何かを掲げて斎藤たちと対峙するイ級めがけて疾走する。
261: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/11(月) 02:33:50.06 ID:l+qHlvoF0
undefined
262: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/11(月) 02:37:37.97 ID:l+qHlvoF0
地を削り、アスファルトを砕いて迫る何条もの火線。奴に対して致命傷になるかどうかは定かでない──軍艦の機銃掃射が致命傷じゃないかも知れない時点でおかしいのだが──にしても、直撃すればただではすまないだろう。
そう、それはあくまでも「直撃すれば」の話。
263:名無しNIPPER[sage]
2017/09/11(月) 13:55:50.68 ID:Cnwwws1A0
一騎当千にしたって振り切れすぎてませんかねえ…(白目
別動部隊を除けば青葉、武蔵、衣笠、不知火になるんかな?
264: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/13(水) 09:48:33.39 ID:/vwn68xm0
その少女───陽炎型2番艦・不知火は、駆逐艦娘であるという点もあって決して背は大きくない。
頭頂部が丁度我が輩の肩口に来る程度。小学校最終学年女子の平均身長より幾らか小さいだろうか、少なくとも150cmは恐らく越えていまい。
体付きについても所謂「第六駆逐隊」や睦月型の大半(並びに軽空母約2隻)ほど極端に幼いわけでもないが、まぁ外見上での年相応といったところ。きっちりと胸元で結ばれたリボンに新品みたいに糊が利いた純白の手袋、若干桃色がかった頭髪は後ろで綺麗に束ねられ、服装にも乱れが小指の先程も見られない。我が輩を引っ張り起こした後は直立不動となった姿勢とそれらを重ね合わせると、さながら文武両道の生真面目な女学生のようだ。
265: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/13(水) 10:29:26.58 ID:/vwn68xm0
ド正論の極みな上に、不知火はこの指摘を純粋な気遣いとして口にしているので別段腹は立たない。……例え事実でも真っ向から足手纏いと言われて効く部分は多少あるが。
( T)「要約すると数が多いだけのクソ雑魚ナメクジにすら苦戦しちゃうようなイボ痔マンは邪魔なんで机に座ってて下さいってことだな」
(メメФωФ)「要約しなくていいのである死ね」
266:名無しNIPPER[sage]
2017/09/14(木) 01:03:46.58 ID:q9cg5K/A0
新刊来月か…買わなくちゃ(使命感
…あの矛を再現するのも凄いけど、その長さだと輸送や連携に支障がでそうなw
まあ目的地に( T)を放り込んで、後は自由裁量ならいいんだろうけど
267: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/14(木) 23:08:18.91 ID:IZ8XAPjH0
「…………最前線のど真ん中でいつものノリ出してないで戦闘に集中して下さい」
(メメФωФ)「マジごめんなさい」
( T)「命だけは助けて下さい」
268: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/14(木) 23:19:43.64 ID:IZ8XAPjH0
“海軍”は所属する艦娘も人間も飛び抜けた精鋭揃いだが、組織の性質上その前には常に“少数”の2文字が付きまとう。今回の作戦に関しても、投入できた兵力は“海軍”にしては上出来だが潤沢には程遠い。
深海棲艦との圧倒的な物量差を踏まえれば、コラ湾の封鎖によって敵艦隊の浸透をある程度抑えられたとしてもどこかで限界は来る。故にムルマンスク防衛の最大の鍵は、投入されるロシア軍の主力部隊をいかに少ない損害で合流させるかにかかっていた。
('、`*川《ロシア輸送機隊、2S25 スプルートSDの投下を開始。落下傘開きます》
269: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/15(金) 00:03:27.67 ID:6MJtYdP50
敵中での完全な孤立は艦娘、人間を問わず最も命取りになりかねない行為だ。当然猛者揃いの“海軍”でもそこは変わらず、万一起こってしまったときの命綱である通信関連機器は精度・強度何れにおいても何重もの品質チェックと利用テストが入ってようやく実装される。
勿論100%故障が有り得ないと断言をするつもりはないが、艦娘仕様の無線となると今述べた通り尚更考えづらい。
(メ*゚ー゚)「となると、青葉ちゃん自身に何かあった可能性は………」
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