ある門番たちの日常のようです
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268: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/09/14(木) 23:19:43.64 ID:IZ8XAPjH0
“海軍”は所属する艦娘も人間も飛び抜けた精鋭揃いだが、組織の性質上その前には常に“少数”の2文字が付きまとう。今回の作戦に関しても、投入できた兵力は“海軍”にしては上出来だが潤沢には程遠い。

深海棲艦との圧倒的な物量差を踏まえれば、コラ湾の封鎖によって敵艦隊の浸透をある程度抑えられたとしてもどこかで限界は来る。故にムルマンスク防衛の最大の鍵は、投入されるロシア軍の主力部隊をいかに少ない損害で合流させるかにかかっていた。

('、`*川《ロシア輸送機隊、2S25 スプルートSDの投下を開始。落下傘開きます》

《敵艦載機隊、未だ航空隊の波状攻撃と戦艦部隊による三式弾の壁を突破できず。空挺戦車、全て順調に降下中》

(メメФωФ)「機甲部隊に関しては特に手出しさせてはならん、各位【Ball】の動きにも気を配るのである!最悪温存している空母艦載機を投入しても構わん!」

今、その最大目標はほぼ達成された。コラ湾のパラオ鎮守府艦隊も未だ敵増援の侵入を食い止めており、少なくとも現在のムルマンスクに殺到している敵戦力を封じ込めながら押し返すには十分な兵力が揃いつつある。

(メメФωФ)「【Ghost】叢雲、其方の状況は?」

《【Ball】の奴等は追い返したわ、此方の損害は軽微!》

(メメФωФ)「ご苦労、間もなく前進する故合流せよ」

《叢雲、了解!》

(メメФωФ)「【Fighter】青葉、其方の────っ」

無線機越しに聞こえてきたのは、砂漠に吹き荒れる砂嵐を彷彿とさせる耳障りな雑音。もう一度呼びかけてみた物の、同じ様な音が延々と流れるだけで青葉の声は一向に返ってこない。

「………准将、どうかしましたか?」

(メメФωФ)「貴様らのところの青葉と通信が繋がらん」

( T)「あん?んなわけな………うおっ、マジだ」

不知火の問いかけに応えながら隣の筋肉に無線を投げ渡す。筋肉野郎はマスク越しでも解るぐらいはっきりと顔を歪めたあと、再び無線機を此方に投げ返してきた。

( T)「向こうの故障か?まーた技研が遊んだのかよ」

(メメФωФ)「流石に命綱の通信機器で“実験的な試み”をしている余裕はないのである、当然しっかりと信頼の置ける物だ。ましてや砲雷撃戦にも耐えられる“艦娘仕様”だぞ?」


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