【ミリマス】白石紬「あなたはエッチなのですか?」
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50: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:53:50.94 ID:JO0yp0iM0
まさか、置いて行かれたとでも言うのだろうか。
それに気づかれぬままはぐれてしまったとでも言うのだろうか。
張りつめていた糸がプツリと切れる。
51: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:55:36.17 ID:JO0yp0iM0
===
りんと涼し気な音色を聞いた。遠くで風鈴が鳴っている。
紬は枕代わりの両腕から顔を上げると、しょぼしょぼする瞼を擦ってひと欠伸。
52: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 18:59:25.54 ID:JO0yp0iM0
「うち、役に立っとるん?」
閑古鳥が鳴くような店の中、そう疑問をこぼすのも無理からぬこと。
53: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 19:00:49.37 ID:JO0yp0iM0
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過去の記憶から目を覚まし、うだる暑さの中で目覚めた紬が取った選択。
それは公園のベンチに寝かされた自分を心配そうに覗き込む、男の頬をつねることだった。
54: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/17(月) 19:01:35.88 ID:JO0yp0iM0
そして自分の心以上に、この男のことも今なら確信を持って言い切れる。
「それともう一つ。皆さんが仰っていた通り、あなたは本当にエッチな人」
55:名無しNIPPER[sage]
2017/07/18(火) 00:21:08.71 ID:qL897w6ho
よき、よき
56: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/18(火) 19:40:13.69 ID:y1IM1Nwt0
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公園の日陰に置かれた簡素なベンチ。
そこに二人は並んで座り、それぞれが手にした飲み物を飲んでいる。
57: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/18(火) 19:43:05.58 ID:y1IM1Nwt0
「着物? ……まぁ、嫌いじゃあないよ」
「鼻の下」
58: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/18(火) 19:47:12.16 ID:y1IM1Nwt0
「それで、着物は?」
「……着る機会ってのがそんなに無いから。祭りだなんだって言う時に、浴衣になるのが精々かな」
59: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/18(火) 19:48:26.87 ID:y1IM1Nwt0
「意外だな。もっとお堅い感じの子なんだと」
「私も、もっと真面目な方だと思っていました。……少なくとも、私を口説いた時がそうだったように」
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