【ミリマス】白石紬「あなたはエッチなのですか?」
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58: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/18(火) 19:47:12.16 ID:y1IM1Nwt0
「それで、着物は?」
「……着る機会ってのがそんなに無いから。祭りだなんだって言う時に、浴衣になるのが精々かな」
男の返事に、紬は寂しそうな顔で「そうですよね」と呟きながら頷いた。
それは自分の中の考えと、彼の意見が一致していることを確認するための行動である。
とはいえ、男にはそれが少女の見せる陰に見えた。
普段は決して表に出さぬ、固く、厳重に胸に封じられた顔。
だからこそ、彼も彼女に訊いてみる。
「紬は、好きじゃないのかい?」
「あなたのことなら、嫌いです」
「あ、う……いや、着物のことを訊いたんだけど……」
「ふふっ、冗談ですよ。……本気に取られると困ります」
この時、男は妙なデジャブを感じ取った。
自分はこんな風に話す女性を知っている。少なくとも、とても良く似た人物を。
悪戯っぽく微笑んだ紬に、男は参ったなと頭を掻く。
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