【ミリマス】白石紬「あなたはエッチなのですか?」
↓ 1- 覧 板 20
59: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2017/07/18(火) 19:48:26.87 ID:y1IM1Nwt0
「意外だな。もっとお堅い感じの子なんだと」
「私も、もっと真面目な方だと思っていました。……少なくとも、私を口説いた時がそうだったように」
「く、口説くだなんて人聞きの悪い」
「では、たぶらかしたの方が良かったですか?」
紬と男が微笑み合う。けれども、それは楽し気よりも悲し気に。
二人はしばし見つめ合っていたものの、そのうち紬が顔を伏せ、申し訳なさそうにこう言った。
「……すみません。こういう会話に、慣れていなくて」
すると男も、「分かってる」とでもいうように小さく肩をすくめると。
「だろうね。今のはその……貴音の真似かな?」
「っ! そこまで、あなたは……」
「分かるさ。君にしては少々フレンドリー過ぎるもの」
男の言葉に、紬がシュンとその顔を曇らせた。
手にしたジュースに目を落とし、何か迷っているようだった。
くるっぽーとハトが鳴きながら、二人の前を通り過ぎる。
あれだけ騒がしかった蝉の声が、いつの間にか聞こえなくなっていた。
92Res/68.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20